自作小説のキャラクターをイラストにする方法|設定のまとめ方と絵師への依頼

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小説の中では、登場人物の姿がはっきり見えている。髪の色や立ち姿、表情の変え方まで、書いている本人の中にはイメージがある。しかし、それを読者にも見てもらいたいと思ったとき、自分では絵にできないことがあります。

SNSで作品を紹介するためのキャラクター画像がほしくても、小説の文章をそのまま絵師へ送ればよいのか、何を資料として用意すればよいのか分からず、依頼まで進めないこともあるでしょう。

自作小説のキャラクターは、完成したイラストがなくても絵師へ相談できます。名前、性格、物語での役割、外見、世界観などを整理し、イラスト制作に必要な情報へまとめ直すことが大切です。

外見がまだ決まっていない場合は、キャラクターデザインから依頼できます。すでに髪型や衣装、配色が決まっている場合は、その資料をもとに立ち絵や一枚絵を依頼します。

この記事では、自作小説の登場人物をイラストにするために、どのような設定を整理し、何を絵師へ伝えればよいのかを解説します。

  1. 自作小説のキャラクターは文章からでもイラストにできる
  2. 最初にキャラクターイラストの使用目的を決める
  3. キャラクターデザインから頼む場合と立ち絵を頼む場合の違い
    1. キャラクターデザインから依頼する場合
    2. 完成したデザインをもとに依頼する場合
  4. 小説の設定をイラスト用資料へまとめる
    1. キャラクターの基本情報
    2. 性格
    3. 外見
    4. 世界観と時代背景
  5. 小説本文はどこまで絵師に送る?
  6. 小説の文章を視覚的な指示へ変換する
    1. 髪の表現を具体化する例
    2. 衣装の表現を具体化する例
    3. 性格の表現を具体化する例
  7. 複数の登場人物は誰から依頼する?
  8. 立ち絵・設定画・一枚絵のどれを頼む?
  9. 絵師へ渡す資料の作り方
  10. 小説キャラクターを依頼する絵師の探し方
  11. 自作小説のキャラクター依頼で伝えること
  12. 依頼文テンプレート
  13. 料金は何で決まる?
  14. 表紙や挿絵にも使いたい場合の注意点
  15. 納品後の利用範囲と著作権
    1. 同じキャラクターを別の絵師へ依頼する場合
  16. 自作小説のキャラクター依頼で避けたいこと
  17. 自作小説のキャラクターイラストについてよくある質問
    1. 小説本文だけでキャラクターデザインを頼めますか?
    2. 小説全文を絵師に読んでもらう必要がありますか?
    3. 外見がほとんど決まっていなくても依頼できますか?
    4. 主人公以外の登場人物も同時に依頼できますか?
    5. 最初は立ち絵と設定画のどちらを頼めばよいですか?
    6. 立ち絵を小説の表紙にも使えますか?
    7. Web小説にイラストを掲載できますか?
    8. 有料販売する小説にイラストを使えますか?
    9. 同じキャラクターを別の絵師にも依頼できますか?
    10. キャラクター設定を考えた作者が、イラストの著作権も持ちますか?
  18. まとめ

自作小説のキャラクターは文章からでもイラストにできる

小説には、キャラクターの性格、背景、物語での役割が、すでに文章として存在しています。

イラストを依頼するときは、その情報をすべて送るのではなく、絵師が外見や表情、衣装を考えるために必要な部分を選び、依頼用の資料へ整理します。

小説本文を書くことと、キャラクターの外見をデザインすることは別の作業です。

性格や役割、世界観が決まっていても、髪型や衣装までは決めていないことがあります。その場合は、文章からのキャラクターデザインに対応している絵師へ相談できます。

一方で、すべての絵師が文章だけの設定から外見を考える依頼に対応しているわけではありません。

依頼前に、次のどちらを希望しているのか整理しましょう。

  • キャラクターの外見そのものを考えてもらいたい
  • 完成しているデザインをもとに立ち絵や一枚絵を描いてもらいたい

この違いによって、探す絵師、必要な資料、料金、制作工程が変わります。

オリジナルキャラクター全般を絵にする方法は、オリキャラを絵にしたい人へ|絵が描けなくても形にする方法でも解説しています。

イラストレーター自身の創作経験からも、文章の中にいるキャラクターを絵にする例があります。

アトリモコさんは、高校生の頃、自分で書いていたネット小説に登場するオリジナルキャラクターを描きたかったことが、イラストを始めるきっかけだったと話しています。その後、ほかの人のオリジナルキャラクターを描く経験にもつながりました。

小説のキャラクターを絵にするときも、文章すべてをそのまま渡すのではなく、今回のイラストに必要な性格・役割・外見・世界観を整理して伝えることが重要です。

最初にキャラクターイラストの使用目的を決める

キャラクター設定を整理する前に、完成したイラストを何に使うのか決めましょう。

想定される用途には、次のようなものがあります。

  • 自分で鑑賞する
  • SNSでキャラクターを紹介する
  • 小説投稿サイトや個人サイトに掲載する
  • SNSアイコンとして使う
  • 登場人物紹介ページに使う
  • 小説の宣伝画像に使う
  • 表紙や挿絵として使う
  • 紙の同人誌に掲載する
  • 電子書籍に掲載する
  • 今後、複数の絵師へ同じキャラクターを依頼する

用途によって、必要なイラストの種類や、絵師に確認する利用条件が変わります。

SNSでのキャラクター紹介だけなら、顔や上半身を描いたバストアップで足りる場合があります。登場人物紹介ページを作るなら、全身立ち絵や表情差分があると、性格や衣装を伝えやすくなります。

今後、同じキャラクターを複数の絵師へ依頼する予定がある場合は、基準となる設定画や配色表が役立ちます。

表紙、挿絵、紙の本、電子書籍、宣伝画像などに使う場合は、予定している用途を依頼時に伝えてください。

無料公開、有料販売、広告収益のあるサイトへの掲載など、公開方法によって絵師側の料金区分や利用条件が異なることがあります。「商用利用に当たるか」を依頼者だけで判断せず、実際の使い方を説明したうえで確認しましょう。

表紙や挿絵の構図、入稿仕様、依頼時の注意点は、小説の表紙・挿絵を依頼する方法|相場・著作権・絵師の選び方で詳しく解説しています。

キャラクターデザインから頼む場合と立ち絵を頼む場合の違い

自作小説のキャラクターを依頼するときは、外見がどこまで決まっているかによって依頼内容が変わります。

キャラクターデザインから依頼する場合

性格や物語での役割は決まっていても、髪型、衣装、配色などが固まっていない場合は、キャラクターデザインから依頼します。

たとえば、次のような状態です。

  • 外見の一部しか決まっていない
  • 髪型や衣装を絵師に考えてほしい
  • 世界観に合う服装が分からない
  • モチーフやシルエットから相談したい
  • 性格や職業を外見へ反映してほしい

依頼前には、次の点を確認しましょう。

  • キャラクターデザインに対応しているか
  • 文章だけの設定から相談できるか
  • デザイン案を何案提示してもらえるか
  • 修正できる回数と段階
  • 正面、背面、側面のどこまで含まれるか
  • 配色表や表情差分が含まれるか
  • デザイン料金と立ち絵料金が別か
  • 完成したデザインを別の絵師へ共有できるか
  • 表紙、挿絵、宣伝画像などへ使用できるか

「キャラクターデザイン」と書かれていても、納品物に全身立ち絵や三面図が含まれるとは限りません。何を納品してもらえるのか、見積もり前に確認してください。

完成したデザインをもとに依頼する場合

すでに立ち絵や設定画があり、髪型、衣装、配色が決まっている場合は、そのデザインをもとに新しいイラストを依頼します。

次のような資料を用意しましょう。

  • 全身が分かる画像
  • 髪型と髪色
  • 目の形と色
  • 正確な配色
  • 衣装や小物
  • 見えにくい部分の説明
  • 変えてほしくない特徴
  • 性格や雰囲気
  • 描いてほしい表情やポーズ
  • 使用目的

小説本文に外見の描写があっても、イラスト用の資料が不要になるわけではありません。

文章の中から外見に関係する箇所を探してもらうのではなく、今回の制作に必要な内容を一つの資料へまとめましょう。

同じキャラクターを今後も繰り返し依頼する場合は、基準となる設定画を用意すると、外見の説明を毎回作り直す手間を減らせます。

キャラクターデザイン依頼の詳しい流れは、キャラクターデザインを依頼する方法をご覧ください。

小説の設定をイラスト用資料へまとめる

小説の設定には、物語、過去、人物関係など、多くの情報が含まれています。

イラスト依頼では、その中から外見、表情、姿勢、衣装などの判断に必要な部分を選びます。

キャラクターの基本情報

  • 名前
  • 年齢または年齢の印象
  • 性別や性別表現
  • 身長
  • 体格
  • 種族
  • 職業
  • 身分や立場
  • 物語の中での役割
  • 時代や世界観

すべてを細かく書く必要はありません。外見や衣装を考えるうえで必要な情報を優先してください。

性格

性格は、表情や姿勢に反映できる形でまとめると伝わりやすくなります。

  • 性格を表す2〜3個の言葉
  • 普段の態度
  • 話し方
  • 感情の表し方
  • 他者との距離感
  • 長所と弱点
  • 物語開始時の状態

たとえば、次のように説明します。

  • 警戒心が強く、他人と目を合わせることが少ない
  • 自信家で、立っているときも姿勢を崩さない
  • 普段は無口だが、親しい相手の前では表情が柔らかくなる

「無口」「明るい」といった単語だけでなく、外見に表れやすい行動を加えると、表情やポーズを考えやすくなります。

外見

  • 髪型と髪色
  • 目の形と色
  • 肌の色
  • 顔立ち
  • 体格
  • 傷、ほくろ、そばかすなどの特徴
  • 衣装
  • 小物
  • 武器
  • モチーフ
  • イメージカラー
  • 変えてほしくない特徴
  • 絵師へ任せたい部分

決まっていない部分は無理に埋めず、「衣装の細部は提案してほしい」のように、任せたい範囲を明記しましょう。

世界観と時代背景

  • 現代、歴史、近未来、ファンタジーなどの時代
  • 国や地域のイメージ
  • 技術水準
  • 魔法や特殊能力の有無
  • 身分制度
  • 服装の文化
  • キャラクターの職業
  • 生活環境

世界観の設定をすべて説明する必要はありません。

衣装、小物、素材、髪型など、キャラクターデザインに影響する部分を選んで伝えます。

たとえば、「中世ヨーロッパ風の世界」だけではなく、「金属加工は発達しているが、火器は存在しない」「上流階級は刺繍の多い長衣を着る」のように、見た目へ関係する情報を加えると伝わりやすくなります。

小説本文はどこまで絵師に送る?

最初の相談で、小説全文を送る必要はありません。

まずは、次の情報を整理して渡しましょう。

  • 短いあらすじ
  • キャラクターの基本設定
  • 外見に関する情報
  • 物語での役割
  • 今回の依頼に関係する場面
  • 描いてほしい雰囲気

一枚絵を依頼する場合は、描いてほしい場面の該当部分だけを抜き出して添える方法があります。

キャラクターデザインを依頼する場合は、外見、性格、役割、世界観を優先し、デザインに直接関係しない出来事や設定は省いても構いません。

絵師が小説全文を読む対応をしているとは限りません。長い原稿や設定資料を読み込む作業に、追加料金や別の納期が設定されている場合もあります。

未公開原稿やネタバレを含む資料を送る場合は、その旨も伝えましょう。資料の取り扱いと、絵師が制作物を実績として公開する時期についても確認しておくと、公開前の情報が意図せず出ることを防ぎやすくなります。

絵師から全文の送付を求められた場合は、送付方法、読む範囲、制作での使い方を確認したうえで共有してください。

全文を読んでもらえば、作者のイメージが自動的にすべて伝わるわけではありません。絵に必要な情報を短くまとめた資料を別に用意することが大切です。

小説の文章を視覚的な指示へ変換する

小説では、比喩や印象的な言葉を使って人物の姿を表現できます。

一方、イラスト依頼の資料では、その表現を色、形、位置、素材、表情などへ置き換えると、完成イメージを共有しやすくなります。

髪の表現を具体化する例

小説本文の表現

夜のような髪を持つ青年。

依頼資料での表現

黒に近い紺色の髪です。長さは耳にかかる程度で、前髪は右目に少しかかります。

衣装の表現を具体化する例

小説本文の表現

貴族らしい華やかな服装。

依頼資料での表現

近世ヨーロッパ風の礼装を希望します。紺色を中心に、銀の刺繍と肩章を入れたいです。厳密な時代考証より、ファンタジーらしい華やかさを優先してください。

性格の表現を具体化する例

小説本文の表現

冷たい印象だが、主人公には少し優しい。

依頼資料での表現

普段は口元を引き締めた表情です。主人公と一緒にいる場面では、口元は変えず、目元だけ少し柔らかくしてください。

小説らしい比喩を使ってはいけないということではありません。

その比喩が、具体的にはどのような色、形、表情を意味するのか補足することで、依頼資料として使いやすくなります。

複数の登場人物は誰から依頼する?

登場人物が多い小説でも、最初から全員を依頼する必要はありません。

まずは、物語や宣伝で重要になる人物から制作すると進めやすくなります。

優先順位の例は次のとおりです。

  1. 主人公
  2. 主人公と関係が深い主要人物
  3. 物語の対立軸となる人物
  4. 表紙や宣伝画像に使う可能性がある人物
  5. その他の登場人物

ただし、この順番がすべての作品に適しているわけではありません。群像劇や、複数の主人公がいる作品では、別の優先順位になることもあります。

同じ世界観に属する人物は、共通する要素も整理しましょう。

  • 制服
  • 紋章
  • 使用する素材
  • 所属ごとのイメージカラー
  • 身分による衣装の違い
  • 身長差や年齢差

一人ずつデザインし、最初のキャラクターで世界観の方向性を確認してから、ほかの人物へ広げる方法もあります。

人物ごとに異なる絵師へ依頼すると、絵柄だけでなく、衣装や世界観の解釈にも違いが出ることがあります。統一感を重視する場合は、共通の設定資料を用意するか、同じ絵師へまとめて相談する方法を検討してください。

ただし、同じ絵師へ複数人を依頼する場合は、人数に応じて料金と制作期間が増える可能性があります。

立ち絵・設定画・一枚絵のどれを頼む?

依頼するイラストの種類は、現在の目的と今後の使い方から選びます。

種類 主な用途 分かる情報 注意点
バストアップ SNS、アイコン、人物紹介 顔立ちや表情 全身の衣装は分からない
全身立ち絵 登場人物紹介、設定資料 全身のシルエットや衣装 背面や細部は分からない場合がある
キャラクター設定画 継続的な制作の基準 正面、背面、配色、小物など 含まれる方向や情報は絵師によって異なる
表情差分 人物紹介、SNS投稿、創作資料 性格や感情の表れ方 基本料金とは別になる場合がある
一枚絵 場面表現、宣伝、鑑賞 キャラクター同士の関係や物語の雰囲気 外見の基準資料としては情報が不足する場合がある
集合絵 複数人物の関係性や作品全体の紹介 人物同士の身長差や距離感 人数に応じて料金と制作期間が増えやすい

設定画は、同じキャラクターを今後も使い続けたい場合に役立ちます。

ただし、「設定画」という名称でも、正面のみの場合や、正面と背面だけの場合があります。三面図や配色表、表情差分が含まれるとは限らないため、納品内容を確認してください。

最初に必ず設定画を依頼する必要はありません。

SNSで人物の顔を紹介したいだけならバストアップ、小説の一場面を見せたいなら一枚絵など、現在の目的から選びましょう。

一枚絵の構図、背景、依頼方法は、一枚絵を依頼する方法|料金相場・頼み方・絵師の選び方で詳しく解説しています。

絵師へ渡す資料の作り方

依頼資料は、次の順番でまとめると確認しやすくなります。

  1. 依頼の概要
  2. キャラクターの基本情報
  3. 外見
  4. 性格
  5. 世界観
  6. 今回描いてほしい内容
  7. 使用目的
  8. 希望する納品物
  9. 絵師へ任せたい部分
  10. 避けてほしい要素

資料を作るときは、次の点にも注意してください。

  • 情報を一つの文書やフォルダへまとめる
  • ファイル名を分かりやすくする
  • 画像ごとに何の参考なのか説明する
  • 長い設定資料とは別に、要点をまとめた短いページを作る
  • 古い設定と新しい設定を混在させない
  • 小説本文と外見資料の内容が矛盾していないか確認する
  • 確定している部分と、提案してほしい部分を分ける

複数の参考画像を送る場合は、「髪型は資料A」「服装のシルエットは資料B」「配色は資料C」のように、どの部分を参照してほしいのか明記してください。

資料の詳しいまとめ方は、イラスト依頼の資料の作り方|絵師に伝わる参考画像と設定のまとめ方で解説しています。

小説キャラクターを依頼する絵師の探し方

自作小説のキャラクターを依頼する絵師は、次のような方法で探せます。

  • SNSでキャラクターデザインや立ち絵の依頼を探す
  • コミッションサイトでキャラクターデザインを検索する
  • 小説の表紙や挿絵、創作キャラクターの実績を見る
  • ポートフォリオで複数のキャラクター作品を確認する
  • イラストレーターのインタビューやプロフィールを参考にする

絵師を選ぶときは、好みの絵柄だけでなく、次の点も確認しましょう。

  • キャラクターデザインに対応しているか
  • 文章だけの設定から相談できるか
  • 希望する小説ジャンルや世界観と作風が合うか
  • 年齢、体格、衣装を描き分けられるか
  • 必要な性別、種族、人外キャラクターなどに対応しているか
  • 立ち絵や設定画の実績があるか
  • 複数人物に対応しているか
  • 紙の本や電子書籍への利用条件
  • 実績公開の条件
  • 納期と修正回数
  • 別の絵師への資料共有が認められるか

小説を日常的に読む絵師や、同じジャンルの制作経験がある絵師だけに限定する必要はありません。

過去の作品、対応範囲、やり取りの条件を確認し、自分のキャラクターや世界観と合うか判断しましょう。

候補の探し方は、絵師の探し方を初心者向けに解説でも紹介しています。

自作小説のキャラクター依頼で伝えること

問い合わせや見積もり相談の前に、次の項目を整理しましょう。

  • 自作小説の登場人物であること
  • キャラクターデザインが完成しているか
  • デザインから相談したいか
  • 小説のジャンル
  • キャラクターの役割
  • 世界観
  • 希望する納品物
  • 顔、上半身、全身などの描写範囲
  • 表情
  • ポーズ
  • 背景の有無
  • 使用目的
  • 小説投稿サイトやSNSへの掲載予定
  • 紙の同人誌への掲載予定
  • 電子書籍への掲載予定
  • 有料販売や広告収益の有無
  • 宣伝画像への使用予定
  • 希望納期
  • 予算
  • 絵師による実績公開の可否
  • 未公開作品であること
  • 別の絵師にも同じキャラクターを依頼する可能性
  • 表紙や挿絵へ使用する可能性

将来の使い方が確定していない場合は、「今後、紙の同人誌や電子書籍に使用する可能性があります」と、そのまま相談できます。

一般的な依頼の流れは、イラスト依頼の方法|初めて絵師に頼む流れ・注意点をご覧ください。

依頼文テンプレート

次は、外見が完成しておらず、キャラクターデザインから相談する場合の例文です。

はじめまして。現在制作しているオリジナル小説の主人公について、キャラクターデザインからご相談したく、ご連絡しました。

ジャンルは○○で、主人公は物語の中で○○という役割を担っています。性格や背景については文章でまとめていますので、依頼資料としてお送りできます。

外見について現在決まっているのは、髪色、年齢の印象、イメージカラーです。髪型と衣装の細部については、物語の世界観に合う形をご提案いただきたいと考えています。

希望する納品物は全身のキャラクターデザイン1点です。完成後は、SNSでの作品紹介と、小説投稿サイトの登場人物紹介ページで使用したいと考えています。

希望納期は○月頃、予算は○円程度を想定しています。

現在、文章からのキャラクターデザイン依頼を受け付けていらっしゃいますでしょうか。ご対応可能でしたら、資料の送付方法とお見積もりについてご案内いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

最初の連絡で、小説全文や長い設定資料を一方的に送る必要はありません。

まずは受付状況と資料の送付方法を確認し、絵師から案内された方法で共有しましょう。

絵師が専用フォームや依頼テンプレートを指定している場合は、その方法を優先してください。

一般的な依頼文の書き方は、絵師に依頼するDMの送り方|コピペできる例文付きも参考にしてください。

料金は何で決まる?

自作小説のキャラクターイラストの料金は、制作する内容によって変わります。

  • キャラクターデザインの有無
  • バストアップ、全身などの描写範囲
  • 設定画に含める方向
  • デザイン案の数
  • 修正回数
  • 衣装や装飾の複雑さ
  • 武器や小物
  • 表情差分
  • 衣装差分
  • 依頼する人数
  • 背景の有無
  • 一枚絵の構図
  • 紙の本や電子書籍への掲載
  • 宣伝や広告への使用
  • 短納期での対応
  • 実績非公開
  • 著作権譲渡の有無

小説に使うイラストだからといって、すべて同じ料金区分になるわけではありません。

無料で公開するWeb小説、有料販売する同人誌、電子書籍、広告収益のあるサイトなど、具体的な使用状況を伝え、絵師がどの条件で扱うか確認してください。

キャラクターデザインから依頼する場合は、完成済みのキャラクターを一枚描いてもらう場合より、作業工程が増えることがあります。

具体的な金額は、希望する納品物と用途を伝えたうえで、絵師の料金表や見積もりを確認しましょう。

一般的な料金の考え方は、イラスト依頼の相場はいくら?用途別の料金目安を解説で紹介しています。

表紙や挿絵にも使いたい場合の注意点

キャラクター紹介用に依頼した立ち絵を、後からそのまま小説の表紙へ使えるとは限りません。

表紙や挿絵にも使う予定がある場合は、依頼時に次の点を伝えましょう。

  • 紙の本に掲載する予定
  • 電子書籍に掲載する予定
  • 無料公開か有料販売か
  • SNSの宣伝画像にも使う予定
  • タイトルや著者名を重ねて使用する予定
  • トリミングや文字入れを行う予定

イラスト制作と、タイトルや著者名を配置する表紙デザインは、別の作業として扱われる場合があります。

また、紙の本と電子書籍では、必要なサイズやデータ形式が異なることがあります。依頼前に、印刷所や公開サービスの仕様を確認してください。

Amazon KDPを利用する場合も、表紙画像について必要な権利を持っていることと、利用時点の画像仕様を満たすことが求められます。

参考:Amazon KDP「電子書籍の表紙画像の必要条件」

具体的なサイズ、構図、余白、入稿方法は、小説の表紙・挿絵を依頼する方法で確認してください。

納品後の利用範囲と著作権

制作費を支払い、完成したイラストを受け取っても、それだけで著作権が依頼者へ移るわけではありません。

文化庁は、イラストの場合は実際に作品を創作したイラストレーターが著作者となり、報酬を支払っただけで依頼者が著作権を取得するわけではないと説明しています。

小説本文に関する権利と、依頼して制作されたイラストに関する権利は、それぞれ確認する必要があります。

作者がキャラクターの設定を考えたからといって、絵師が制作したイラストや具体的なキャラクターデザインの著作権まで、自動的に作者へ移るとは限りません。

イラストをどのように使えるかは、絵師との契約や依頼条件によって決まります。

次の利用を予定している場合は、依頼前に確認してください。

  • SNSへの掲載
  • 小説投稿サイトへの掲載
  • 紙の本への掲載
  • 電子書籍への掲載
  • 宣伝画像や広告への使用
  • グッズへの使用
  • トリミング
  • 文字入れ
  • 色調の変更
  • 表紙デザインへの組み込み

著作権の譲渡を受けなくても、必要な用途について利用許諾を得る方法があります。

利用許諾の場合は、契約で認められた方法や条件の範囲内でイラストを使用します。SNS掲載の許可だけで、紙の本や広告への使用まで認められるとは限りません。

文化庁の著作権契約書作成支援システムでも、イラスト制作の依頼内容、著作権の帰属、利用目的、加工の可否などを分けて設定する形式になっています。

また、著作権譲渡と著作者人格権は同じものではありません。著作権の譲渡を受けた場合でも、著作者人格権そのものが依頼者へ移るわけではありません。

同じキャラクターを別の絵師へ依頼する場合

完成した設定画を使って、同じキャラクターを別の絵師にも描いてもらいたい場合は、最初の依頼時に確認しておきましょう。

  • 設定画を別の絵師へ共有できるか
  • 別の絵師が同じキャラクターを描いてよいか
  • 衣装や髪型を変更してよいか
  • デザインを変更する場合に確認が必要か
  • キャラクターデザイン担当者の表記が必要か

著作権が譲渡されていないからといって、必ず別の絵師へ依頼できないわけではありません。反対に、作者がキャラクター設定を考えたという理由だけで、設定画を自由に第三者へ共有できるとも限りません。

別の絵師への依頼を含む利用について、最初の絵師から許可を得るか、依頼規約や契約で条件を確認することが重要です。

参考

イラスト依頼における著作権と利用範囲は、イラスト依頼の著作権は誰のもの?商用利用・二次利用を解説でも詳しく紹介しています。

自作小説のキャラクター依頼で避けたいこと

小説作者と絵師の認識を合わせるため、次のような点に注意しましょう。

  • 小説全文だけを送り、何を描いてほしいのか説明しない
  • キャラクターデザインから考えてほしいことを伝えない
  • 古い設定と新しい設定を混在させる
  • 小説本文と資料で外見が食い違っている
  • 抽象的な比喩だけで外見を伝える
  • 世界観を長く説明するだけで、衣装に必要な情報を伝えない
  • 参考画像のどの部分を見てほしいのか説明しない
  • ほかの人のキャラクターやイラストに酷似するデザインを求める
  • 絵師が小説全文を無償で読むことを前提にする
  • 表紙や有料販売への利用予定を伝えない
  • 立ち絵を許可なく表紙やグッズへ転用する
  • 納品後に許可なく文字入れや大幅な加工をする
  • 別の絵師へ依頼できるか確認せず、設定画を共有する
  • 著作権譲渡が基本料金に含まれていると思い込む

絵師を探すときは、絵柄だけでなく、キャラクターの性格や小説の世界観をどのように視覚化しているかも確認しましょう。

キャラクターデザイン、衣装、背景、複数人物など、絵師によって得意分野は異なります。

絵師ナビでは、イラストレーターの作品や制作への考え方、得意分野をインタビューやプロフィールで紹介しています。ただし、掲載されているすべての絵師が、小説キャラクターやキャラクターデザインの依頼を受け付けているわけではありません。

実際の受付内容や利用条件は、各絵師の最新情報を確認してください。

自作小説のキャラクターイラストについてよくある質問

小説本文だけでキャラクターデザインを頼めますか?

文章からのキャラクターデザインに対応している絵師であれば相談できます。

ただし、小説全文だけを渡すのではなく、外見、性格、役割、世界観など、デザインに必要な情報を別の資料へまとめましょう。

小説全文を絵師に読んでもらう必要がありますか?

通常は必須ではありません。

短いあらすじ、キャラクター設定、今回の依頼に関係する場面を整理して渡します。全文を読む対応をしているかは、絵師へ確認してください。

外見がほとんど決まっていなくても依頼できますか?

キャラクターデザインに対応している絵師であれば、性格、役割、世界観などから相談できる場合があります。

決まっている部分と、提案してほしい部分を分けて伝えましょう。

主人公以外の登場人物も同時に依頼できますか?

複数人物に対応している絵師であれば相談できます。

ただし、人数が増えるほど料金と制作期間も増える可能性があります。最初は主要人物から依頼する方法もあります。

最初は立ち絵と設定画のどちらを頼めばよいですか?

現在の使用目的と、今後同じキャラクターを繰り返し使うかどうかで選びます。

全身の姿を一枚用意したい場合は立ち絵、今後複数の絵師へ依頼する場合や、外見の基準資料が必要な場合は設定画が役立ちます。

立ち絵を小説の表紙にも使えますか?

依頼時の利用条件によります。

立ち絵を表紙へ使用したい場合は、表紙利用、文字入れ、トリミングなどが認められているか確認してください。

Web小説にイラストを掲載できますか?

絵師との依頼条件で、掲載先への使用が許可されていれば利用できます。

投稿サイト名、無料公開かどうか、広告収益の有無などを依頼時に伝えましょう。

有料販売する小説にイラストを使えますか?

紙の本や電子書籍での有料販売が、利用条件で認められている必要があります。

販売予定がある場合は、依頼前に媒体と使用方法を伝え、料金やクレジット表記などの条件を確認してください。

同じキャラクターを別の絵師にも依頼できますか?

最初の絵師との契約や依頼条件によります。

設定画を別の絵師へ共有し、新しいイラストを制作してもよいか、最初の依頼時に確認してください。

キャラクター設定を考えた作者が、イラストの著作権も持ちますか?

作者がキャラクター設定を考えたことだけで、絵師が制作したイラストの著作権も自動的に作者へ移るわけではありません。

著作権の帰属や利用できる範囲は、絵師との契約や依頼条件によって決まります。

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まとめ

自作小説のキャラクターは、完成したイラストがなくても、文章から絵師へ相談できます。

最初に、SNSでの紹介、登場人物紹介、表紙、挿絵など、イラストの使用目的を決めましょう。

外見が決まっていない場合は、キャラクターデザインから依頼します。すでにデザインがある場合は、基準となる資料を用意し、立ち絵や一枚絵を依頼します。

小説全文をそのまま送るのではなく、外見、性格、役割、世界観など、絵に必要な設定を選んで整理することが大切です。小説内の比喩表現も、色、形、位置、素材、表情などへ具体化すると伝わりやすくなります。

表紙、電子書籍、SNS、宣伝画像などへ使用する予定がある場合は、その用途を依頼前に伝えてください。

納品後の利用範囲、加工の可否、別の絵師への設定画の共有についても、依頼条件を確認しましょう。制作費を支払っただけで著作権が自動的に依頼者へ移るわけではないため、必要な利用許諾を事前に明確にしておくことが重要です。