YouTubeやTwitchで配信を始めようとして必要な画像を調べると、アイコン、立ち絵、サムネイル、待機画面、スタンプなど、さまざまな素材が出てきます。
すべてを最初に依頼しようとすると、予算も制作期間も大きくなります。しかし、配信開始前にすべてのイラストをそろえる必要はありません。
必要な素材は、顔出し配信、声だけの配信、静止画キャラクターを使う配信、VTuberとしての配信など、活動方法によって異なります。待機画面やスタンプのように、配信を始めてから追加できるものもあります。
この記事では、配信活動で使われるイラストやデザイン素材を一覧で整理し、次の3段階に分けて紹介します。
- 配信開始前に用意するもの
- 活動内容が固まってから追加するもの
- 収益化機能やコミュニティの成長に合わせて追加するもの
イラストレーター、デザイナー、Live2Dモデラーの担当範囲や、絵師へ依頼するときに伝える内容もあわせて解説します。
- 配信開始前にすべてのイラストをそろえる必要はない
- 配信方法によって必要なイラストは変わる
- 配信活動で使われるイラスト・素材一覧
- 配信開始前に優先したいイラスト
- 活動開始後に追加できるイラスト
- 機能を利用する段階で追加するスタンプ・バッジ
- イラストレーター・デザイナー・Live2Dモデラーの違い
- アイコン・バナー・ロゴの役割
- 立ち絵・キービジュアル・Live2D用イラストの違い
- サムネイル・告知画像・配信画面に必要な素材
- 配信方法別に最初に依頼する順番
- 一枚のイラストを複数用途で使う場合の注意点
- 配信活動用イラストを依頼するときに伝えること
- 配信活動用イラストの依頼文テンプレート
- 配信活動用イラストの料金は何で決まる?
- 納品後に確認すること
- 配信活動用イラストの利用範囲と著作権
- 配信活動用イラストで避けたいこと
- 絵師ナビでイラストレーターを探すときに
- 配信活動に必要なイラストについてよくある質問
- まとめ
配信開始前にすべてのイラストをそろえる必要はない
配信活動では、プロフィール画像、立ち絵、バナー、配信画面、サムネイル、スタンプなど、さまざまな画像が使われます。
ただし、これらがすべて配信開始の条件になっているわけではありません。
活動内容が決まっていない段階で多くの素材を依頼すると、実際に配信を始めてから次のような変化が起こることがあります。
- 配信するジャンルが変わる
- 立ち絵を置きたい位置が変わる
- 活動カラーやロゴを変更したくなる
- 使わない配信画面が出てくる
- キャラクターのデザインを変更したくなる
最初は、次の2種類を優先して考えると整理しやすくなります。
- 視聴者が配信者を識別するための素材
- 配信画面の中で自分を表すための素材
プロフィールアイコンや、キャラクターを使う配信での立ち絵・Live2Dモデルなどが該当します。
一方、待機画面、配信終了画面、スタンプ、バッジ、周年イラストなどは、活動を始めてから追加できます。
まず必要そうな素材を書き出し、「開始前」「活動後」「機能を利用する段階」に分けましょう。
配信方法によって必要なイラストは変わる
配信で必要な素材は、顔やキャラクターをどのように画面へ表示するかによって変わります。
顔出し・実写配信
顔出し配信では、カメラ映像が配信者を表すため、キャラクターの立ち絵やLive2Dモデルは必須ではありません。
必要になる可能性がある素材は次のとおりです。
- プロフィールアイコン
- チャンネルバナー
- ロゴ
- サムネイル
- 配信予定表
- 配信画面やオーバーレイ
- 待機画面
- スタンプやバッジ
写真をプロフィール画像に使う場合でも、ロゴや配信画面のデザインを別途用意することがあります。
声だけ・ラジオ形式の配信
映像に本人が映らない場合は、アイコン、ロゴ、マスコット、静止画キャラクターなどが、配信者を視覚的に表す役割を持ちます。
- プロフィールアイコン
- ロゴやマスコット
- 静止画の立ち絵
- 配信画面
- サムネイル
- 待機画面
ただし、声だけの配信だからといって、必ずオリジナルキャラクターを用意する必要はありません。アイコンやロゴだけで活動する方法もあります。
静止画キャラクターを使う配信
配信画面に静止画のキャラクターを置く場合は、背景を透過した立ち絵があると配置しやすくなります。
- キャラクターデザイン
- 背景透過の立ち絵
- 表情差分
- 必要に応じた口の開閉差分
- プロフィールアイコン
- サムネイル用素材
- 配信画面
背景付きの一枚絵と、配信画面へ配置する立ち絵では、用途や納品形式が異なります。
キャラクターの外見が決まっていない場合は、通常の立ち絵制作ではなく、キャラクターデザインから相談します。
オリキャラを絵にしたい人へ|絵が描けなくても形にする方法では、デザインが決まっている場合と決まっていない場合の違いを解説しています。
VTuber・Live2Dモデルを使う配信
VTuberとしてLive2Dモデルを使う場合は、通常の立ち絵とは異なる制作工程が必要です。
- キャラクターデザイン
- Live2D用イラスト
- Live2Dモデリング
- プロフィールアイコン
- サムネイル用素材
- 必要に応じてキービジュアルや配信画面
Live2Dでは、まずイラストを用意し、その後、Cubism Editorなどを使って動きを付けるモデリングを行います。
Live2D用イラストは、目、口、髪、顔、体、衣装など、動かす部位に合わせてレイヤーや素材を分けて制作します。そのため、完成済みの通常立ち絵をそのままLive2Dモデルへ変換できるとは限りません。
イラストレーターとLive2Dモデラーが別の人になる場合もあります。先にモデラーへ相談し、必要なパーツ分けやPSDの仕様を確認してからイラストを依頼する方法もあります。
イラストとモデリングを一括で受け付けている制作者へ依頼する場合も、料金に含まれる工程と納品物を確認してください。
参考:Live2D公式「Live2D Cubism Editorとは」
配信活動で使われるイラスト・素材一覧
配信活動で使われる主な素材を整理しました。すべての配信者に必要な一覧ではなく、自分の活動方法に合うものを選ぶための表です。
| 素材 | 主な用途 | 用意する時期 | 主な担当・注意点 |
|---|---|---|---|
| プロフィールアイコン | チャンネルやSNSでの識別 | 開始前に検討 | イラストまたは写真。小さく表示されることを考える |
| チャンネルバナー | 活動内容や世界観の案内 | 開始後でもよい | イラストとデザインの両方が必要になる場合がある |
| ロゴ | 配信者名やチャンネル名の表示 | 開始後でもよい | 主にロゴデザイン。縮小時の読みやすさも確認する |
| キャラクターデザイン | 配信キャラクターの外見を決める | キャラクターを使う場合は開始前 | 通常の立ち絵制作とは別料金になる場合がある |
| 立ち絵 | 配信画面や告知画像への配置 | 活動方法によって開始前 | 背景透過、描写範囲、差分を確認する |
| 表情・ポーズ差分 | 配信中や告知画像での変化 | 開始後でもよい | 基本料金へ含まれるとは限らない |
| Live2D用イラスト | Live2Dモデルの元データ | Live2D配信では開始前 | 素材分け・レイヤー分けが必要。モデラーとの仕様確認を行う |
| Live2Dモデリング | キャラクターへ動きを付ける | Live2D配信では開始前 | イラスト制作とは別工程 |
| キービジュアル | 活動の世界観や代表的な姿を伝える | 開始後でもよい | 一枚絵として制作することが多く、切り抜きに向かない場合がある |
| サムネイル | 配信・動画の内容を伝える | 開始前に作り方を決める | イラストだけでなく文字配置などのデザインが必要 |
| 配信予定表・告知画像 | 配信日時や企画の案内 | 開始後でもよい | 繰り返し更新できるテンプレートが役立つ |
| 待機・終了画面 | 配信開始前や終了後の表示 | 開始後でもよい | 静止画と動画では制作工程が異なる |
| オーバーレイ・コメント枠 | ゲーム画面やコメントなどの配置 | 活動内容が固まってから | 主にグラフィックデザイン。配信内容ごとに構成が変わる |
| 通知・アラート素材 | フォローや支援などの通知演出 | 機能や演出に合わせて追加 | 配信サービスや使用ツールの仕様を確認する |
| スタンプ・カスタム絵文字 | チャットでの感情や反応 | 対象機能を利用する段階 | 非常に小さく表示されるため、単純な形や表情が伝わりやすい |
| メンバー・サブスクバッジ | メンバーや継続期間の表示 | 対象機能を利用する段階 | 段階ごとの変化と、プラットフォームの仕様を確認する |
| 記念イラスト | 周年、誕生日、節目の告知 | 企画に合わせて追加 | 公開日から逆算し、使用媒体をまとめて伝える |
| グッズ用イラスト | 販売・特典・物販 | グッズ企画時 | 印刷・販売・加工の利用条件を別途確認する |
配信開始前に優先したいイラスト
最初に優先する素材は、配信方法によって異なります。一般的には、次の3つから検討します。
プロフィール画像
プロフィールアイコンは、チャンネルページ、コメント、告知投稿などで配信者を識別するために使われます。
小さく表示されるため、次の点を意識しましょう。
- 顔やシンボルを大きく見せる
- 細かな文字を入れすぎない
- 円形に切り抜かれても重要な部分が切れないようにする
- 複数のSNSで使う場合は、その用途を伝える
YouTubeでは、プロフィール画像がチャンネル、動画、コメントなどに表示されます。バナーや透かしとともに、チャンネルのブランド要素として設定できます。
参考:YouTube公式「チャンネルのブランディングを管理する」
SNSアイコンを絵師に依頼する方法では、構図や料金、依頼時に伝える内容を詳しく解説しています。
配信画面の中で自分を表す素材
活動方法に応じて、次のいずれかを用意します。
- 実写のカメラ映像
- 静止画の立ち絵
- キャラクターのバストアップ
- マスコット
- ロゴ
- Live2Dモデル
キャラクターを使わない配信では、立ち絵を用意する必要はありません。
サムネイルや告知に使える素材
毎回新しい一枚絵を依頼しなくても、背景透過の立ち絵、表情差分、ロゴなどを組み合わせてサムネイルを作れます。
繰り返し使用したい場合は、依頼時に次の点を確認してください。
- 文字入れができるか
- トリミングできるか
- 位置や大きさを変更できるか
- YouTube、Twitch、SNSで使えるか
- デザイナーへデータを渡せるか
活動開始後に追加できるイラスト
次の素材は、実際の配信画面や活動内容を確認してから追加できます。
- チャンネルバナー
- 配信待機画面
- 配信終了画面
- オーバーレイ
- コメント枠
- 配信予定表
- 表情差分やポーズ差分
- ゲームや企画ごとのサムネイル素材
- キービジュアル
- 通知・アラート用素材
配信を始めてみると、立ち絵の位置、コメント欄の大きさ、ゲーム画面との重なりなどが具体的に分かります。
雑談、ゲーム、歌、作業配信などでは、必要な画面構成も異なります。最初からすべての画面を作るのではなく、実際に使用する配信形式から順に依頼する方法もあります。
仮の素材で始める場合は、後から作り直す可能性も予算に含めて考えましょう。
機能を利用する段階で追加するスタンプ・バッジ
Twitchのエモートやサブスクバッジ、YouTubeチャンネルメンバーシップのカスタム絵文字やバッジは、配信開始前に必須となる素材ではありません。
YouTubeのカスタム絵文字・バッジ
YouTubeのカスタム絵文字やロイヤリティバッジは、チャンネルメンバーシップの特典として使用します。
チャンネルメンバーシップを利用する場合は、YouTubeパートナープログラムへの参加を含む利用資格や、提供地域、各種ポリシーなど、YouTube公式の最新要件を確認しましょう。
機能を利用できるようになってから、現在のメンバー数、追加できる絵文字数、必要なバッジの段階を確認して依頼しましょう。
参考
Twitchのエモート・バッジ
Twitch公式では、エモートは収益化済みのストリーマーが利用でき、アフィリエイトやパートナーには追加の特典が用意されていると案内されています。
エモートの利用枠や機能は、収益化の状態やサブスクポイントなどによって変わる場合があります。制作前に、自分のダッシュボードと最新の公式ガイドを確認してください。
TwitchとYouTubeでは、必要なファイルや使われ方が異なります。一つのデータを両方へそのまま使用できるとは限りません。
参考
イラストレーター・デザイナー・Live2Dモデラーの違い
配信素材は、すべて一人の絵師へ依頼できるとは限りません。
| 担当者 | 主な作業 | 納品物の例 | 依頼前に確認すること |
|---|---|---|---|
| イラストレーター | キャラクター、背景、立ち絵、差分などの制作 | 立ち絵、キービジュアル、スタンプ用イラスト | デザインやLive2D用素材にも対応しているか |
| グラフィックデザイナー | ロゴ、文字組み、画面レイアウトなどの制作 | ロゴ、バナー、サムネイルテンプレート、オーバーレイ | 元イラストの共有・加工が許可されているか |
| Live2Dモデラー | 素材分けされたイラストへ動きを付ける | Live2Dモデルデータ | 必要なPSD仕様、パーツ分け、対応する動き |
イラストレーターがロゴや配信画面を制作したり、イラストとLive2Dモデリングを一括で担当したりする場合もあります。
ただし、同じ肩書きでも対応範囲は異なります。料金表やポートフォリオを確認し、依頼したい工程に対応しているか判断してください。
複数の制作者へ依頼する場合は、イラストやロゴのデータを別の担当者へ共有できるか、加工やレイヤー編集が認められるかも確認します。
アイコン・バナー・ロゴの役割
プロフィールアイコン
プロフィールアイコンは、配信者を識別するための画像です。
YouTube、Twitch、Xなどの複数サービスで同じ画像を使う場合は、そのことを絵師へ伝えてください。表示方法や切り抜かれる形はサービスによって異なります。
チャンネルバナー・ヘッダー
バナーには、チャンネル名、活動内容、配信予定、キャラクター、ロゴ、SNS情報などを載せる場合があります。
YouTubeでは、バナーの表示範囲が端末によって変わります。重要な文字、ロゴ、顔などは、各端末で見切れにくい範囲へ配置する必要があります。
具体的なサイズは変更される可能性があるため、制作時点の公式仕様を確認してください。
ロゴ
ロゴは、配信者名やチャンネル名を視覚的に表現するデザインです。
サムネイル、バナー、配信画面、グッズなど、複数の場所で使う可能性があります。
ロゴはキャラクターイラストとは異なるグラフィックデザインの仕事になることがあります。小さくした場合の読みやすさ、単色でも使えるか、別のデザイナーへ共有できるかなどを確認しましょう。
立ち絵・キービジュアル・Live2D用イラストの違い
| 種類 | 主な用途 | 特徴 | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 立ち絵 | 配信画面、告知画像、サムネイル | 背景透過で配置しやすい。基本的には静止画 | 描写範囲、透過、差分、加工の可否 |
| キービジュアル | チャンネル紹介、告知、周年、Webサイト | 背景や構図を含めて活動の世界観を表す | 切り抜き、文字入れ、別媒体への使用 |
| Live2D用イラスト | Live2Dモデルの制作 | 動かす部位に合わせた素材分けが必要 | モデラーの仕様、PSD、パーツ分けの範囲 |
立ち絵を配信画面に置く用途と、キービジュアルを作品として見せる用途では、適した構図が異なります。
背景付きのキービジュアルを、立ち絵のように自由に切り抜いて使えるとは限りません。
一枚絵の構図や依頼方法は、一枚絵を依頼する方法で解説しています。
IRIAMの通常のイラスト配信は、Live2D用イラストとは仕組みが異なり、1枚の立ち絵を読み込んで使用します。IRIAM向けに立ち絵を用意する場合の画像仕様や料金、依頼時に伝えることは、IRIAM立ち絵を絵師に依頼する方法で詳しく解説しています。
サムネイル・告知画像・配信画面に必要な素材
配信サムネイル
サムネイルには、配信内容に応じて次のような情報を載せます。
- キャラクターや配信者の顔
- 配信タイトル
- ゲーム名や企画名
- 配信日時
- コラボ相手
- シリーズ番号
サムネイルは小さく表示されることがあるため、情報を詰め込みすぎると読みにくくなります。
YouTubeのカスタムサムネイルは、利用時点の公式仕様やポリシーに合わせて制作してください。
毎回新しいイラストを描き下ろすほか、背景透過の立ち絵と文字テンプレートを組み合わせる方法もあります。
待機画面・終了画面
待機画面は配信開始前、終了画面は配信終了後に表示します。
静止画だけでなく、アニメーションや音楽を含む動画として制作する場合もあります。動画の場合は、イラスト以外にモーションデザインや映像制作の工程が必要です。
配信オーバーレイ
オーバーレイは、ゲーム画面、コメント、立ち絵、カメラ、通知などを配置するための枠や背景です。
ゲーム、雑談、歌、作業配信では、必要な画面構成が異なります。一つのレイアウトですべての配信へ対応できるとは限りません。
実際の配信画面の解像度と、配置する要素を整理してからデザイナーへ相談しましょう。
配信方法別に最初に依頼する順番
次は一般的な優先順位の例です。すでに持っている素材や予算に合わせて調整してください。
顔出し・実写配信
開始前に検討するもの
- プロフィールアイコンまたはロゴ
- 繰り返し使えるサムネイル・告知画像
- 必要に応じて配信画面
開始後に追加するもの
- バナー
- 待機画面
- スタンプやバッジ
- 記念イラスト
声だけ・静止画キャラクター配信
開始前に検討するもの
- キャラクターまたはプロフィール画像
- 背景透過の立ち絵
- サムネイル・告知用素材
開始後に追加するもの
- 表情差分
- 待機画面
- 配信オーバーレイ
- キービジュアル
- スタンプやバッジ
VTuber・Live2D配信
開始前に検討するもの
- キャラクターデザイン
- Live2D用イラスト
- Live2Dモデリング
- プロフィールアイコン
- サムネイル・告知用素材
活動方針に合わせて追加するもの
- キービジュアル
- バナー
- 配信画面
- 待機画面
- スタンプやバッジ
- 記念イラスト
一枚のイラストを複数用途で使う場合の注意点
一枚の立ち絵を、配信画面、サムネイル、告知画像などへ使用すれば、活動開始時に用意するイラストの数を抑えられます。
複数用途で使う場合は、次の点を依頼前に伝えましょう。
- YouTube、Twitch、SNSで使うこと
- 配信画面へ配置すること
- サムネイルや告知画像へ使用すること
- トリミングや拡大・縮小を行うこと
- 文字を重ねること
- 別のデザイナーへデータを渡すこと
- 将来収益化する可能性
- スポンサー配信や広告で使う可能性
背景透過データがあれば配置しやすくなりますが、顔を大きく切り抜いた場合にも十分な解像度があるとは限りません。
また、キービジュアルや背景付きの一枚絵は、自由に切り抜くことを前提としていない場合があります。
多くの用途へ対応させようとすると、構図の魅力が弱くなることもあります。立ち絵とキービジュアルを分けた方がよい場合もあるため、優先する用途を決めてください。
配信活動用イラストを依頼するときに伝えること
問い合わせや見積もり相談の前に、次の項目を整理します。
- 配信活動で使用すること
- 使用するプラットフォーム
- 顔出し、静止画キャラクター、VTuberなどの活動方法
- 配信ジャンル
- キャラクターデザインが完成しているか
- 依頼したい素材
- 素材を使用する場所
- 希望する画像サイズ
- ファイル形式
- 背景透過の有無
- 表情差分やポーズ差分
- 文字入れやトリミングの予定
- YouTubeとTwitchの両方で使うか
- SNSでの告知に使うか
- 収益化の予定
- 広告やスポンサー配信で使う可能性
- グッズ化の予定
- 希望納期
- 予算
- 絵師による実績公開の可否
- クレジット表記
- 別のデザイナーやモデラーへ共有する可能性
- キャンセル条件
「商用利用」とだけ伝えるのではなく、実際の使い方を説明してください。
複数の素材をまとめて依頼する場合は、次のように素材ごとの用途を分けます。
- アイコン:YouTube、Twitch、Xで使用
- 立ち絵:配信画面、サムネイル、SNS告知で使用
- キービジュアル:チャンネル紹介、周年告知で使用
資料のまとめ方は、イラスト依頼の資料の作り方で詳しく解説しています。
配信活動用イラストの依頼文テンプレート
次は、静止画キャラクターを使って配信活動を始める人が、立ち絵とアイコンを相談する例文です。
はじめまして。YouTubeで始める配信活動に使用する、オリジナルキャラクターの立ち絵とプロフィールアイコンについてご相談したく、ご連絡しました。
配信内容は、雑談とゲーム実況を予定しています。キャラクターデザインは完成しており、外見資料をお送りできます。
今回希望している内容は次のとおりです。
・上半身の背景透過立ち絵1点
・同じキャラクターのプロフィールアイコン1点
・立ち絵は配信画面とSNS告知で使用
・アイコンはYouTube、Twitch、Xで使用
・現時点では未収益化ですが、今後収益化する可能性があります希望納期は○月○日頃、予算は○円程度を想定しています。
現在、上記内容の依頼を受け付けていらっしゃいますでしょうか。ご対応可能でしたら、資料の送付方法とお見積もりについてご案内いただけますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
最初の連絡で、長いキャラクター設定や大量の画像を一方的に送る必要はありません。
絵師が専用フォームや依頼テンプレートを指定している場合は、その方法を優先してください。
一般的な依頼文の作り方は、絵師に依頼するDMの送り方も参考にしてください。
配信活動用イラストの料金は何で決まる?
配信活動用イラストの料金は、素材の種類、作業量、利用範囲によって変わります。
キャラクター関連
- キャラクターデザインの有無
- 顔、上半身、全身などの描写範囲
- 衣装や装飾の複雑さ
- 表情差分
- ポーズ差分
- 小物
- 背景透過
- 三面図や設定画
- Live2D用の素材分け
- Live2Dモデリング
配信画面・告知関連
- アイコン
- バナー
- ロゴ
- サムネイル
- 配信予定表
- 待機画面
- 終了画面
- オーバーレイ
- 必要な画面パターンの数
- 静止画か動画か
スタンプ・バッジ
- スタンプの数
- バッジの段階数
- 静止画かアニメーションか
- サイズ違いの書き出し
- 修正回数
利用条件
- 収益化した配信での使用
- 複数プラットフォームでの使用
- SNS告知への使用
- 広告やスポンサー配信
- メンバーシップ・サブスクでの使用
- グッズ化
- 実績非公開
- 短納期
- 著作権譲渡
収益化しているから必ず追加料金になる、個人配信だから商用利用にならない、と一律に判断することはできません。
活動内容と使用する場所を伝え、絵師の料金区分を確認しましょう。
一般的な料金の考え方は、イラスト依頼の相場はいくら?用途別の料金目安を解説で紹介しています。
納品後に確認すること
データを受け取ったら、次の内容を確認してください。
- 画像サイズ
- ファイル形式
- 背景透過の有無
- 解像度
- 立ち絵の必要な部分が切れていないか
- 表情差分の内容
- 差分ごとのファイル名
- レイヤーの統合・分離
- 小さく表示したときの見え方
- プラットフォームの仕様に合っているか
- トリミングや文字入れの可否
- デザイナーやモデラーへの共有可否
- YouTube、Twitch、SNSへの使用範囲
- 収益化した活動への使用範囲
- クレジット表記
- 実績公開の時期
- 禁止されている加工や再配布
納品後は、実際の配信画面、プロフィール、サムネイルなどへ試しに配置しましょう。
元データでは問題がなくても、プラットフォーム上では縮小されたり、端が切れたりする場合があります。
配信活動用イラストの利用範囲と著作権
制作費を支払ってイラストを受け取っても、著作権が自動的に依頼者へ移るわけではありません。
文化庁の著作権契約書作成支援システムでは、イラストの制作内容、利用方法、改変の可否などを契約で整理する形式が用意されています。
依頼前には、次の用途を伝えてください。
- YouTubeやTwitchでの配信
- 収益化した配信
- 配信アーカイブ
- 切り抜き動画
- サムネイル
- 待機画面や配信画面
- SNSの告知
- 広告やスポンサー配信
- メンバーシップやサブスク
- グッズ
加工についても、次の内容を確認します。
- 拡大・縮小
- トリミング
- 文字入れ
- 左右反転
- 色調補正
- ロゴや背景との合成
- デザイナーやLive2Dモデラーへの共有
著作権譲渡を受けなくても、必要な用途について利用許諾を得る方法があります。
許可された用途がYouTubeでの配信だけの場合、Twitch、SNS、グッズなどにも自由に転用できるとは限りません。
また、著作権の譲渡と著作者人格権は別のものです。個別の権利関係は契約内容によって異なるため、依頼先が示す規約と、合意した条件を確認してください。
イラスト依頼における権利の基本は、イラスト依頼の著作権は誰のもの?でも解説しています。
配信活動用イラストで避けたいこと
- 配信方法を決めずに、必要そうな素材をすべて発注する
- 通常の立ち絵をそのままLive2Dモデルにできると思い込む
- イラストレーターへロゴ、配信画面、モデリングも当然に依頼できると考える
- YouTubeとTwitchで同じ仕様が使えると思い込む
- プラットフォームの最新仕様を確認せずサイズを指定する
- 文字入れやトリミングの予定を伝えない
- 収益化の予定を伝えない
- SNS告知やサムネイルへの転用を伝えない
- デザイナーやモデラーへデータを共有できるか確認しない
- 背景透過の立ち絵が必要なのに、背景付きの一枚絵として依頼する
- 表情差分が基本料金に含まれると思い込む
- 静止画の待機画面と動画の待機画面を同じ作業として扱う
- スタンプやバッジを配信開始時の必須素材だと思い込む
- 小さく表示されるスタンプへ細かな文字や装飾を入れすぎる
- 許可なくグッズへ転用する
- 著作権譲渡が基本料金に含まれていると思い込む
これらの認識違いは、依頼前に活動方法、使用場所、加工、外部制作者への共有を伝えることで防ぎやすくなります。
絵師ナビでイラストレーターを探すときに
配信活動用のイラストを依頼するときは、絵柄だけでなく、立ち絵、SDキャラ、背景、Live2D用イラストなどの対応範囲も確認しましょう。
イラスト、ロゴ、配信画面のデザイン、Live2Dモデリングは、それぞれ異なる専門分野です。
絵師ナビでは、イラストレーターの作品や制作への考え方、得意分野をインタビューやプロフィールで紹介しています。
ただし、掲載されているすべての絵師が、配信素材、Live2D、ロゴ、グラフィックデザインに対応しているわけではありません。実際の受付内容や利用条件は、各制作者の最新情報を確認してください。
配信活動に必要なイラストについてよくある質問
配信開始前にどのイラストを用意すればよいですか?
活動方法によって異なります。
まずは、プロフィールアイコンなど配信者を識別する素材と、立ち絵やLive2Dモデルなど配信画面の中で自分を表す素材を検討してください。
立ち絵がなくても配信できますか?
配信できます。
顔出し配信や、キャラクターを使わない声だけの配信では、立ち絵は必要ありません。
通常の立ち絵をLive2Dモデルにできますか?
そのまま使えるとは限りません。
Live2Dモデルには、動かす部位に合わせて素材分けされたイラストが必要です。制作前にモデラーへ仕様を確認してください。
イラストレーターに配信画面も作ってもらえますか?
対応している制作者もいますが、すべてのイラストレーターが配信画面やロゴのデザインに対応しているわけではありません。
ポートフォリオや料金表で対応範囲を確認しましょう。
一枚の立ち絵をYouTubeとTwitchの両方で使えますか?
利用条件で両方のプラットフォームへの使用が認められていれば使えます。
依頼時に、使用予定のサービスをすべて伝えてください。
配信サムネイルは毎回描き下ろす必要がありますか?
毎回依頼する必要はありません。
背景透過の立ち絵、表情差分、ロゴなどを、サムネイル用テンプレートと組み合わせて使用できます。
待機画面は配信開始前に必要ですか?
必須ではありません。
活動を始め、配信の雰囲気や画面構成が決まってから追加する方法もあります。
TwitchエモートやYouTubeのメンバー用素材はいつ作りますか?
対象の収益化機能やメンバーシップ機能を利用できる段階で検討します。
必要な数や仕様は変更される可能性があるため、依頼前に各プラットフォームの最新情報を確認してください。
収益化前に依頼したイラストを、収益化後も使えますか?
依頼時に合意した利用範囲によります。
将来収益化する可能性がある場合は、最初の依頼時に伝えておきましょう。
配信アーカイブや切り抜き動画にも使えますか?
配信画面に表示されたイラストは、アーカイブや切り抜き動画にも残る可能性があります。
これらへの使用が許可されているか、依頼時に確認してください。
絵師のデータを別のデザイナーやモデラーへ渡してもよいですか?
依頼条件によります。
別の制作者へデータを共有し、レイアウトや素材分けなどの加工を行う可能性がある場合は、事前に許可を確認してください。
SKIMAを初めて利用する方へ
SKIMAでは、立ち絵、配信画面用素材、スタンプなど、配信活動に使用するイラストを制作しているクリエイターを探せます。
絵師ナビの招待リンクから新規会員登録すると、3,000円以上の決済で使える1,000円分のクーポンを受け取れます。クーポンの有効期限は取得日から30日間です。
1,000円クーポンを受け取ってSKIMAで配信用イラストを依頼する
※招待リンクを開いた端末・ブラウザと同じ環境で会員登録を完了してください。招待特典の内容や条件は変更される場合があるため、登録時にSKIMA公式サイトで最新情報をご確認ください。
※この招待リンクを経由して所定の条件を満たした場合、絵師ナビにもSKIMA内の紹介特典が付与されます。絵師ナビはSKIMAの公式運営・関係者ではありません。
まとめ
配信開始時に、すべてのイラストやデザイン素材をそろえる必要はありません。
必要な素材は、顔出し、声だけ、静止画キャラクター、VTuberなど、活動方法によって異なります。
最初は、プロフィール画像など配信者を識別する素材と、配信画面の中で自分を表す素材を優先して検討しましょう。
サムネイルや告知画像は、背景透過の立ち絵や表情差分を使い、繰り返し更新できる形にする方法があります。
待機画面、配信画面、キービジュアルなどは、活動内容が固まってから追加できます。スタンプやバッジも、対象機能を利用できるようになった段階で用意できます。
イラスト、グラフィックデザイン、Live2Dモデリングは、別の作業になる場合があります。誰がどこまで担当するのか、データを別の制作者へ共有できるかを依頼前に確認してください。
一枚のイラストを複数の場所で使う場合は、YouTube、Twitch、SNS、収益化配信、文字入れ、トリミングなど、予定している用途を具体的に伝えましょう。


