自分でイラストを描けなくても、アクスタ・アクキー用のイラストは絵師へ依頼できます。
ただし、絵師へイラストを頼んだだけで完成品が届くとは限りません。「イラスト制作」「入稿データ制作」「グッズ製造」は別の工程であり、誰がどこまで担当するかを依頼前に決める必要があります。
この記事では、依頼前の準備、サイズや構図、入稿データ、料金、グッズ化や販売許諾の注意点を解説します。
アクスタ・アクキー用イラストとは?
アクスタは、イラストを印刷したアクリルパーツを台座へ差し込み、卓上などに飾るグッズです。アクキーは、アクリルパーツに穴を設け、ナスカンやボールチェーンなどの金具を付けて持ち運ぶグッズです。
| 項目 | アクスタ | アクキー |
|---|---|---|
| 主な用途 | 机や棚に立てて飾る | バッグやポーチなどに付ける |
| 構造上の要素 | 本体、差し込み部分、台座 | 本体、金具を付ける穴 |
| 選ばれやすい構図 | 全身、SDキャラ、腰上など | SDキャラ、全身、顔まわり、モチーフなど |
| 構図上の注意 | 台座との接続や立たせたときのバランス | 穴や金具が髪・装飾・顔に干渉しないか |
アクスタは全身、アクキーはSDキャラに限定されません。用途や見せたい部分に合わせて構図を選びます。
グッズ完成までには3つの工程がある
アクスタやアクキーの制作では、次の3工程を分けて考えることが重要です。
| 工程 | 主な作業 | 担当者の例 |
|---|---|---|
| イラスト制作 | キャラクター、表情、衣装、ポーズ、小物を描く | 絵師 |
| 入稿データ制作 | テンプレートへの配置、カットパス、白押さえ、穴位置、台座などを整える | 絵師、デザイナー、依頼者、印刷会社 |
| グッズ製造 | 印刷、アクリル加工、金具や台座の取り付け、梱包、発送 | 印刷会社・グッズ制作サービス |
「グッズ用イラストに対応」と書かれていても、入稿データの作成や印刷会社への注文まで含まれるとは限りません。納品物がイラストだけか、入稿可能なデータまで含むかを確認してください。一般的な流れは、イラスト依頼の方法でも解説しています。
絵師へ頼む前に印刷会社と商品を決める
絵師を探す前に、可能であれば利用する印刷会社と商品を決めておきましょう。アクリルグッズは、会社や商品によって入稿条件が異なるためです。
- 選べる仕上がりサイズ
- テンプレートと対応ファイル形式
- 推奨解像度とRGB・CMYKの扱い
- カットパスや白押さえを誰が作るか
- 穴位置、台座、差し込み部分の仕様
- 片面・両面印刷への対応
- シミュレーターやデータ制作サポートの有無
透過PNGを使うシミュレーターがある一方、PSDやAIの専用テンプレートへ白版やカットラインを分けて配置する商品もあります。印刷会社が未定のまま依頼すると、完成後にサイズや形式が合わない可能性があります。
依頼前には、少なくとも次を決めて、商品ページやテンプレートを絵師へ共有してください。
- アクスタかアクキーか
- 印刷会社と商品名
- 希望する仕上がりサイズ
- 片面印刷か両面印刷か
- 注文予定数
- 入稿予定日
イラストだけ頼む?入稿データまで頼む?
アクスタ・アクキー用イラストの依頼方法は、大きく3つに分けられます。
イラストだけを絵師へ依頼する
絵師から背景透過PNGなどのイラストを受け取り、依頼者がシミュレーターへ配置したり、印刷会社へデータ制作を頼んだりする方法です。
透過PNGだけで、すべての商品へ入稿できるわけではありません。白押さえ、独自のカット形状、両面印刷などでは、PSDやAIが必要になる場合があります。
絵師へ入稿データまで依頼する
イラスト制作に加えて、指定した印刷会社のテンプレートへの配置、カットパス、白押さえ、穴位置、台座データなども作ってもらう方法です。
グッズ制作の経験がある絵師でも、すべての印刷会社へ対応できるとは限りません。次を確認してください。
- 指定した印刷会社と商品へ対応できるか
- カットパスと白押さえを作成できるか
- 穴位置や台座のデータも含まれるか
- 入稿後に不備が見つかった場合、修正を頼めるか
- 印刷会社への入稿作業は誰が行うか
PSDで納品できることと、そのまま印刷会社へ送れる完全な入稿データを作れることは同じではありません。
別のデザイナーや印刷会社へ入稿データを頼む
絵師にはイラストだけを依頼し、カットパスや白押さえ、テンプレートへの配置は別のデザイナーや印刷会社へ任せる方法もあります。
第三者による切り抜きや配置調整が可能か、絵師へ確認しておきましょう。
グッズ制作サービスによっては、完成したイラスト画像からカットラインや白版などの入稿用データ作成をサポートしている場合があります。たとえば、アクスタ屋の「画像データ入稿」では、画像からカットパスや白押さえを作成するサービスが案内されています。イラストレーターへ入稿データ制作まで依頼する前に、利用予定の印刷会社・グッズ制作サービスがどこまで対応しているか確認しておくと、依頼範囲を整理しやすくなります。
アクスタ・アクキーのサイズと構図の決め方
商品の「70mm」「100mm」などは、完成品が収まる範囲を示すことがあり、キャンバスやテンプレート全体のサイズと同じとは限りません。数値だけでなく、商品ページとテンプレートを共有してください。
| 構図 | 向いている見せ方 | 依頼時の注意点 |
|---|---|---|
| 全身 | 衣装や立ち姿を見せるアクスタ | 足元、差し込み部分、細い髪や小物の強度 |
| SDキャラ | 小さめのアクキー、かわいさを強調したグッズ | 顔や表情を大きくし、細部を詰め込みすぎない |
| 腰上・バストアップ | 顔と上半身を目立たせるグッズ | 下端をどの形で切るか、背景や枠を付けるか |
| 顔・モチーフ中心 | 小型アクキー、ネームプレート風デザイン | 髪や装飾と穴位置が重ならないか |
小さな商品では、細い髪、指、武器などが折れやすい形になる場合があります。フチ、構図、商品サイズの調整を相談してください。
SDキャラを使いたい場合は、SDキャラ・ミニキャラを依頼する方法も参考になります。
透過PNG・カットパス・白押さえとは?
透過PNG
背景部分が透明になっているPNG画像です。キャラクターの周囲に白い背景が残らないため、シミュレーターへの配置やカットラインの作成に使いやすい形式です。
ただし、透過PNGだけで白押さえや穴位置を細かく指定できるとは限りません。利用する商品の入稿条件を確認してください。
カットパス
アクリル板をどの形に切るか示す線やパスです。「カットライン」と呼ばれることもあります。
鋭すぎる部分や細すぎる部分を避け、加工しやすい形に整えることがあります。必要なフチは商品ごとに異なります。
白押さえ・白版
透明なアクリルへカラーを印刷する前に、下地として白インクを印刷する範囲です。「白引き」「ホワイト版」などと呼ばれる場合もあります。
白押さえがある部分は色が見えやすく、付けない部分は透明感を生かせます。半透明表現がある場合は、仕上がり見本を確認しましょう。
必要な画像サイズ、解像度、納品形式の考え方は、イラスト依頼のサイズ・解像度・納品形式でも解説しています。ただし、最終的には利用する印刷会社の最新テンプレートを優先してください。
絵師へ依頼するときに伝えること
アクスタ・アクキー用イラストでは、キャラクターの見た目だけでなく、商品仕様と利用方法も伝えます。
- アクスタ用かアクキー用か
- キャラクターの設定や外見資料
- 印刷会社、商品名、商品ページ
- 希望する仕上がりサイズ
- 全身、SDキャラ、腰上などの描写範囲
- 表情、ポーズ、衣装、小物
- 片面印刷か両面印刷か
- 裏面用イラストの有無
- 希望する納品形式
- 入稿データ制作が必要か
- 個人用、無料配布、有料頒布、販売のどれか
- 製造予定数、販売場所、再販予定
- 希望納期と予算
販売予定がある場合は、製造数、販売場所、価格帯、再販の可能性まで共有します。
依頼内容の整理には、イラスト依頼で伝えること12項目も利用できます。
アクスタ用イラストの依頼例
はじめまして、〇〇と申します。
オリジナルキャラクターのアクリルスタンドに使用するイラストをお願いしたく、ご連絡しました。【依頼内容】
・用途:個人観賞用のアクリルスタンド
・印刷会社、商品:〇〇社の〇〇
・商品ページ:〇〇
・仕上がりサイズ:100×100mm以内
・希望構図:キャラクター1名、全身、正面向き
・表情、ポーズ:笑顔で片手を振っている姿
・衣装、資料:添付資料の衣装
・印刷:片面
・希望納品形式:背景透過PNG
・入稿データ:カットパス、白押さえを含めて依頼できるか相談希望
・製造数:1個
・販売、配布:なし
・希望納期:〇月〇日
・予算:〇円前後上記内容で対応可能でしたら、料金と制作期間をご教示いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
実際に送るときは、相手の料金表や受付方法に合わせて内容を調整してください。連絡文の基本は、絵師に依頼するDMの送り方で解説しています。
アクスタ・アクキー用イラストの料金は何で決まる?
アクスタ・アクキーを作る予算は、イラスト料金と製造費を分けて考えます。
- イラスト制作費
- 入稿データ制作費
- グッズ化・商用利用に関する追加料金
- 印刷会社へ支払う製造費
- 送料、試作品、再入稿などの費用
イラスト料金は、描写範囲、キャラクターの人数、衣装や小物の複雑さ、表裏のイラスト、入稿データの有無、利用目的、納期などで変わります。
公開プランでは、SDキャラ1体を数千円台から受け付ける例がある一方、全身、複雑な衣装、両面用イラスト、販売利用、入稿データ制作を加えると数万円以上になる例もあります。固定相場ではありません。
グッズ利用が基本料金に含まれるか、個人用と販売用で料金が分かれるかも確認してください。一般的な費用は、イラスト依頼の相場でも解説しています。
個人用・配布・販売で利用条件はどう変わる?
絵師へ制作料金を支払っても、イラストの著作権が自動的に依頼者へ移るわけではありません。依頼者は、絵師と合意した利用範囲でイラストを使用します。
個人用
自分の部屋に飾る、持ち歩くなど、完成品を第三者へ配布・販売しない用途です。
別の目的で依頼したイラストを、確認せずグッズへ流用してよいとは限りません。「自分用のアクスタを1個作る」など、用途を伝えて許可を確認してください。
無料配布・プレゼント
友人やイベント参加者へ無料で渡す場合です。金銭を受け取らなくても、複数個の製造や第三者への配布は個人観賞とは異なります。配布数、配布先、使用するイベントなどを伝えます。
有料頒布・販売
イベント、通販、店舗、会員特典などで販売・提供する場合です。販売数、販売場所、販売期間、再販予定を伝え、追加料金やクレジット表記の条件を確認します。
個人用から販売へ変更する場合は、改めて絵師へ相談してください。
著作権、商用利用、二次利用の違いは、イラスト依頼の著作権は誰のもの?で詳しく解説しています。
二次創作キャラクターで作る場合
アニメ、漫画、ゲーム、VTuberなど、第三者が権利を持つキャラクターのグッズは、依頼した絵師の許可だけで制作・販売できるとは限りません。
権利者が公開している二次創作ガイドラインを確認し、次の点を調べてください。
- 二次創作グッズの製造が認められているか
- 第三者の絵師への有償依頼が認められているか
- 個人用と頒布用で条件が分かれているか
- 製造数や売上に上限があるか
- 販売場所や販売方法に指定があるか
- 公式ロゴ、画像、素材の使用が禁止されていないか
- 必要な権利表記があるか
「1個だけ」「少部数」「非営利」という理由だけでは判断できません。ガイドラインがない場合も、許可されているとは決めつけないでください。
依頼からグッズ完成までの流れとよくある失敗
依頼から完成までの流れ
- 用途を決める
アクスタかアクキーか、個人用・配布用・販売用かを整理します。 - 印刷会社と商品を選ぶ
サイズ、テンプレート、形式、納期、サポートを確認します。 - 絵師を探す
作風と、希望に近いグッズ用イラストの制作例を確認します。 - 担当範囲を確認する
イラストのみか、入稿データまで含むかを聞きます。 - 見積もりと条件を決める
料金、納期、修正、形式、利用範囲、再販条件を確認します。 - ラフを確認する
表情やポーズに加え、穴、台座、細いパーツも見ます。 - 納品データを確認する
透過、サイズ、形式、表裏、レイヤーを確認します。 - 入稿する
データチェックを受け、不備があれば修正・再入稿します。 - 製造・納品を待つ
必要に応じて、本製造前に試作品を作ります。
イベントで使う場合は、印刷会社の入稿締め切りから逆算し、修正・再入稿・配送の予備日を設けます。
ラフ段階で確認する項目は、イラスト依頼のラフ確認で見るポイントにもまとめています。
よくある失敗
- 印刷会社を決めずに依頼する
完成後にテンプレートへ収まらず、サイズや構図の修正が必要になる場合があります。 - 透過PNGならどこでも入稿できると思う
白押さえやカットパスを指定する商品では、PSDやAIなどが必要になる場合があります。 - 絵師が入稿データも作ると思い込む
グッズ用イラストに対応していても、納品物がイラストだけの場合があります。 - 穴や台座を考えずに構図を決める
金具が髪や顔に重なったり、差し込み部分で足元が隠れたりします。 - 個人用として依頼した絵を販売する
利用目的を変更すると、追加の許可や料金が必要になる場合があります。 - 製造費だけを予算に入れる
イラスト、入稿データ、利用許諾、送料、試作品などの費用が別に発生します。 - 完成希望日の直前に依頼する
イラスト完成後にもデータチェック、再入稿、製造、配送が必要です。
アクスタ・アクキー用イラスト依頼のよくある質問
絵が描けなくてもアクスタやアクキーを作れますか?
作れます。絵師へイラストを依頼し、入稿データは絵師、別のデザイナー、印刷会社のいずれかへ相談できます。
絵師へ依頼すれば完成したグッズが届きますか?
依頼先によって異なります。イラストのみか、入稿・製造・発送まで含むかを確認してください。
透過PNGだけでアクスタ・アクキーを作れますか?
使える商品もありますが、白押さえ、カットパス、両面印刷などではPSDやAIが必要になる場合があります。
解像度は350dpiで依頼すればよいですか?
推奨解像度は印刷会社や商品によって異なります。300dpiのテンプレートを使うサービスもあるため、利用する商品の公式仕様を確認してください。
アクスタは全身イラストでなければ作れませんか?
SDキャラ、腰上、バストアップなどでも作れます。台座と完成時のバランスを考えて選びます。
個人用なら絵師に無断でグッズ化できますか?
個人用でも、依頼時に合意した利用範囲を超えるグッズ化は避けてください。何を何個作るのかを伝え、許可を確認します。
後から販売や再販をしてもよいですか?
最初の許可が個人用や特定数量に限定されている場合は、追加の許可が必要です。販売場所、数量、再販予定を伝えて相談してください。
二次創作キャラクターのアクスタを1個だけ作れますか?
少部数であることだけでは判断できません。権利者の二次創作ガイドラインで、有償依頼やグッズ製造が認められているか確認してください。
SKIMAを初めて利用する方へ
SKIMAでは、アクスタやアクキーなどのグッズ制作に使用するイラストをクリエイターへ依頼できます。
絵師ナビの招待リンクから新規会員登録すると、3,000円以上の決済で使える1,000円分のクーポンを受け取れます。クーポンの有効期限は取得日から30日間です。
1,000円クーポンを受け取ってSKIMAでグッズ用イラストを依頼する
※招待リンクを開いた端末・ブラウザと同じ環境で会員登録を完了してください。招待特典の内容や条件は変更される場合があるため、登録時にSKIMA公式サイトで最新情報をご確認ください。
※この招待リンクを経由して所定の条件を満たした場合、絵師ナビにもSKIMA内の紹介特典が付与されます。絵師ナビはSKIMAの公式運営・関係者ではありません。
まとめ
アクスタ・アクキー用イラストを依頼するときは、最初に印刷会社と商品を決め、絵師が担当する範囲を確認します。
特に重要なのは、次の3工程を分けることです。
- イラスト制作
- 入稿データ制作
- グッズ製造
透過PNG、カットパス、白押さえ、穴位置、台座、解像度、カラーモードなどの条件は商品ごとに異なります。最新テンプレートを基準にしてください。
用途、製造数、販売場所、再販予定を伝え、利用許諾と担当範囲を確認してから進めましょう。


