ゲーム制作では、キャラクターの立ち絵だけでなく、表情差分、背景、イベントCGなど、複数のイラスト素材が必要になることがあります。「何を何点用意すればいいのか」「どんな仕様で絵師に伝えればいいのか」と悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ゲーム用イラストは、単に1枚の絵を依頼するだけでなく、ゲーム内での表示方法や差分、サイズ、納品形式、制作点数、実装スケジュールまで考えて発注することが重要です。
この記事では、個人・同人ゲーム制作者やインディーゲーム開発者に向けて、ゲームイラストの種類、料金の考え方、素材一覧・発注書の作り方、納品データの管理方法、絵師の選び方、著作権・利用条件まで初心者向けに解説します。
ゲームイラストはどんな素材を依頼できる?
「ゲームイラスト」といっても、必要な素材は1種類ではありません。ノベルゲーム、RPG、カードゲームなど、制作するゲームの内容や演出によって必要な素材は変わります。
まずは、自分のゲームで何を用意する必要があるのか整理しましょう。
キャラクター立ち絵
立ち絵は、ノベルゲームやRPGの会話シーンなどでキャラクターを表示するために使われるイラストです。
ゲーム画面でどこまで表示するかによって、全身、腰上、バストアップなど必要な描写範囲が変わります。
キャラクターの足元まで画面に表示しないのであれば必ずしも全身が必要とは限りません。実際の画面レイアウトを想定し、どこまで描いてもらう必要があるかを決めてから相談すると、仕様を伝えやすくなります。
表情・衣装・ポーズ差分
同じ立ち絵をもとに、笑顔、怒り、悲しみなどの表情を変えたり、衣装やポーズを変更したりすることがあります。
ただし、「差分」と呼ばれていても作業量は同じではありません。
口元や目など一部分を変更する表情差分と、服装や体勢を大きく描き直す衣装・ポーズ差分では必要な作業が異なるため、料金や納期も変わる可能性があります。
「表情差分5種類」のように点数だけを伝えるのではなく、具体的に何を変えたいのか一覧にしておきましょう。
イベントCG・スチル
イベントCGやスチルは、物語上の重要な場面などを1枚のイラストとして描く素材です。
一般的な一枚絵に近い制作物ですが、ゲーム内で使用する場合は、表示画面や演出も考える必要があります。
たとえば、次のような点です。
- ゲーム画面の縦横比に合っているか
- テキストボックスと人物の顔などが重ならないか
- 画面の一部を拡大して演出に使う予定があるか
- 表情などの差分が必要か
- トリミングして別の場面でも利用する予定があるか
ゲーム実装上必要な条件がある場合は、制作前に伝えておきましょう。
一般的な一枚絵の頼み方については、「一枚絵を依頼する方法|料金相場・頼み方・絵師の選び方」でも詳しく解説しています。
背景
教室、街、自室、森、戦闘フィールドなど、ゲームの舞台となる背景も依頼できます。
キャラクターと背景を同じ絵師に依頼する方法もあれば、それぞれ別の制作者に依頼する方法もあります。
別々に依頼する場合は、ゲーム画面の比率やキャラクターが表示される位置などを共通の資料として伝えておくと、実装時の組み合わせを考えやすくなります。
アイテム・小物・UI周辺素材
武器、アイテム、料理、小物、キャラクターアイコン、カードイラストなども、ゲームによっては必要になります。
ただし、ボタンの配置やメニュー画面全体のレイアウトなどを設計する「UIデザイン」と、UI内で使用するイラスト素材の制作は別の作業になる場合があります。
「アイコンを描いてほしい」のか、「画面全体のUIデザインまで依頼したい」のか、必要な制作範囲を明確にしておきましょう。
ゲームイラストの依頼料金はどれくらい?
ゲームイラストには、一律の料金相場があるわけではありません。立ち絵、イベントCG、背景、ドット絵など、依頼する素材によって制作内容が大きく異なるためです。
絵師ナビ編集部では2026年8月、ココナラとSKIMAで公開されているゲーム用途のイラスト商品100件の公開開始価格を確認しました。
100件全体を価格の安い順に並べると、中央に位置する金額は8,000円でした。また、100件のうち半数の商品は4,250〜15,000円の範囲に入っていました。
ただし、今回の100件には、立ち絵、スチル、背景、ドット絵、ゲーム用アセットなど異なる制作物が含まれています。そのため、8,000円を「ゲームイラスト全体の相場」と考えることはできません。
比較しやすい商品を素材別に分けると、今回の調査では次のようになりました。
| 素材 | 確認数 | 価格を安い順に並べたときの真ん中 | 半数の商品が含まれた価格帯 |
|---|---|---|---|
| ゲーム用立ち絵 | 30件 | 8,000円 | 約5,000〜12,000円 |
| スチル・イベントCG系 | 11件 | 7,000円 | 約5,000〜20,000円 |
| ゲーム背景 | 10件 | 15,000円 | 約8,000〜20,000円 |
立ち絵30件では、価格を安い順に並べたときの中央の金額が8,000円で、半数の商品は約5,000〜12,000円の範囲でした。
スチル・イベントCG系11件では中央が7,000円、ゲーム背景10件では15,000円でした。
ただし、スチル・イベントCG系や背景は確認できた件数が立ち絵より少ないため、これらの数字は市場全体の相場ではなく、今回確認した公開商品の参考値として見てください。
また、ここで集計しているのは商品ページに表示された公開開始価格です。人物数、描写範囲、背景、差分、キャラクターデザイン、商用利用、レイヤー分けなどを追加すると、最終的な見積もり金額が高くなる場合があります。
公開価格だけで予算を確定せず、必要な素材と仕様を整理したうえで見積もりを確認しましょう。
※2026年8月に絵師ナビ編集部が、ココナラのゲームイラスト関連公開商品60件と、SKIMAでゲーム用途を確認できた公開商品40件、計100件の公開開始価格を確認した参考調査です。無作為抽出ではなく、素材ごとの確認件数も異なります。市場全体の平均価格や実際の成約価格を示すものではありません。
立ち絵の料金は描写範囲や内容で変わる
立ち絵では、バストアップ、腰上、全身などの描写範囲によって作業量が変わります。
さらに、キャラクターデザインがすでに完成しているか、文章や設定から新しく衣装・外見を考えてもらう必要があるかによっても料金が変わる場合があります。
「立ち絵1体」という情報だけで判断せず、必要な描写範囲やデザインの有無まで伝えて見積もりを確認しましょう。
差分は変更内容によって料金が変わる
差分も、種類によって作業量が異なります。
表情の一部だけを変更する場合と、衣装やポーズを大きく変更する場合では必要な制作工程が違うため、「差分1点はいくら」と一律に考えることはできません。
必要な差分を一覧にして、まとめて見積もりを依頼すると確認しやすくなります。
イベントCG・背景も内容によって料金が変わる
イベントCGでは、人物数、描写範囲、背景、構図、差分などによって料金が変わります。
背景イラストも、シンプルな室内と、建物や小物を細かく描き込む背景などでは制作量が異なります。
「背景だから安い」「イベントCGだから高い」と一律に考えず、必要な内容を伝えて見積もりを確認してください。
料金が変わる主な要素
- 人物数
- 人物の描写範囲
- 背景の有無・描き込み量
- 表情・衣装・ポーズなどの差分
- キャラクターデザインの有無
- 制作する素材の点数
- レイヤー分けなど納品データの仕様
- 利用用途
- 納期
- 修正の内容・回数
イラスト依頼全般の費用については、「イラスト依頼の相場はいくら?用途別の料金目安と費用が変わる理由」も参考にしてください。
ゲームイラストはどこに依頼する?
ゲーム用イラストの依頼先は、コミッション・スキルマーケット、絵師への直接依頼、制作会社などに分けられます。
どれが最適かは、制作する素材の量、予算、希望する絵師が決まっているか、制作管理まで任せたいかによって変わります。
| 依頼方法 | 向いているケース |
|---|---|
| コミッション・スキルマーケット | 個人・同人・小規模インディーゲームで、複数の絵師や公開料金を比較したい |
| 絵師への直接依頼 | 依頼したい絵師が決まっており、SNSやポートフォリオなどから直接相談したい |
| 制作会社 | 多数の素材や継続的な制作、ディレクションを含めてまとめて相談したい |
コミッション・スキルマーケットでは公開されている作品や料金を比較しやすい一方、対応できる素材数や制作期間はクリエイターごとに異なります。
直接依頼では、自分のゲームに合う絵師へ相談しやすい一方、料金や依頼方法は各絵師の受付条件を確認する必要があります。
制作会社は、複数のクリエイターを含む制作体制や大量発注に対応できる場合がありますが、個人向けの公開商品とは料金体系や依頼規模が異なるため、同じ基準で比較しないようにしましょう。
依頼サービスごとの違いについては、「イラスト依頼サイト5選を比較|ココナラ・SKIMA・Skebなどの違いと選び方」でも解説しています。
ゲームイラストを依頼する前に必要素材を整理する
ゲームイラストを発注する前に、まず「何を何点作る必要があるのか」を一覧にしましょう。
必要な素材が整理されていないまま「ゲーム用のイラストをお願いします」と相談すると、絵師側も作業量や納期を判断しにくくなります。
最初に素材一覧を作る
たとえば、次のように素材名、用途、点数、差分、優先度をまとめます。
| 素材名 | 用途 | 点数 | 差分 | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
| キャラクターA 立ち絵 | 会話シーン | 1 | 笑顔・怒り・泣き顔 | 高 |
| キャラクターB 立ち絵 | 会話シーン | 1 | 通常・笑顔 | 中 |
| 背景:教室 | 日常シーン | 1 | 昼・夕方 | 高 |
| 背景:廊下・自室・街 | 各シーン | 3 | なし | 中 |
| イベントCG:告白シーン | 重要イベント | 1 | なし | 高 |
| イベントCG:戦闘シーン | 戦闘イベント | 1 | なし | 低 |
実際には、制作するゲームに合わせて項目を増減してください。
本当に必要な素材から優先順位をつける
必要になりそうな素材をすべて最初に発注する必要はありません。
ゲーム制作の途中で仕様が変わる可能性があるなら、ゲームの基本部分に必要な立ち絵や背景を先に依頼し、後半のイベントCGなどは仕様が固まってから依頼する方法もあります。
予算だけでなく、開発の進み具合も考えて優先順位を決めましょう。
キャラクターデザインが完成しているか確認する
キャラクターの髪型、服装、配色などがまだ決まっていない場合、立ち絵制作とは別にキャラクターデザインの工程が必要になることがあります。
キャラクターを文章や設定から新しくデザインしてほしい場合は、そのことも依頼時に伝えてください。
キャラクターそのものの制作については、「キャラクターデザインを依頼する方法|料金相場・頼み方・絵師の選び方」で詳しく解説しています。
ゲームイラストの発注書・仕様書に書くこと
必要な素材が整理できたら、それぞれの仕様をまとめます。
複数素材の依頼では、チャットの複数メッセージに情報が分散すると確認しにくくなるため、一覧や発注書としてまとめて共有すると管理しやすくなります。
素材名と用途
「キャラクターA立ち絵」のような素材名だけでなく、どこで使うのかも伝えます。
「会話画面の左側に表示する」「イベントCGとして画面全体に表示する」など、使われ方がわかれば仕様を相談しやすくなります。
サイズ・縦横比
ゲーム画面や実装方法に合わせて必要なサイズを決めます。
具体的なピクセル数がまだ決まっていない場合は、先にゲーム側の表示仕様を確認してから依頼するほうが、完成後の大幅なサイズ変更を防ぎやすくなります。
背景透過の有無
立ち絵やアイテムなど、別の背景に重ねて使用する素材では背景透過が必要になる場合があります。
素材ごとに「透過あり」「透過不要」を整理しておきましょう。
表情・ポーズ・衣装差分
差分が必要な場合は、「笑顔・怒り・悲しみ」など具体的な内容と点数を書きます。
衣装やポーズを変更する場合も、どの部分を変えたいのか伝えましょう。
ファイル形式
PNG、JPEG、PSDなど、必要な納品形式を確認します。
なお、完成画像の納品と、PSDなどの編集可能な制作データの納品は別条件になっている場合があります。編集用データも必要なら、対応可能か、追加料金があるかを依頼前に確認してください。
サイズやファイル形式の基本については、「イラスト依頼のサイズ・解像度・納品形式|用途別の決め方を初心者向けに解説」で詳しく解説しています。
レイヤー分け
実装や演出のためにパーツを別々に扱いたい場合は、必要なレイヤー構成を相談します。
ただし、レイヤー分けが必要ないゲームもあります。必要以上に細かなレイヤー分けを指定すると制作工程が増える可能性があるため、実装側で本当に必要な範囲を先に確認しましょう。
希望納期と優先度
全素材の最終締切だけでなく、先に必要なものがある場合はその優先順位も伝えます。
複数点を依頼するなら、素材ごとの納品時期を相談できるか確認する方法もあります。
参考資料
キャラクター設定、世界観、衣装、小物、画面レイアウトなど、制作時に参考にしてほしい資料をまとめます。
資料の作り方については、「イラスト依頼の資料の作り方|絵師に伝わる参考画像と設定のまとめ方」も参考にしてください。
ゲームイラスト発注書の簡易テンプレート
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 素材名 | キャラクターA 基本立ち絵 |
| 用途 | 会話シーン表示用 |
| サイズ | ゲーム側の仕様に合わせたサイズを記載 |
| 背景 | 透過あり |
| 差分 | 笑顔・怒り・泣き顔 |
| 形式 | PNG |
| レイヤー | 不要/必要な場合は希望内容を記載 |
| 希望納期 | ○月○日 |
| 参考資料 | キャラクター設定、画面イメージなど |
| 利用用途 | ゲーム本編、ストアページ、SNS告知など |
| 備考 | その他の希望・確認事項 |
一般的なイラスト依頼で伝える項目については、「イラスト依頼で伝えること12項目|チェックリストと例文付き」でも解説しています。
ゲーム実装を考えてサイズ・納品形式を決める
ゲーム用イラストでは、完成した画像を実際の画面へ組み込んだときの見え方も考える必要があります。
使用する画面サイズを確認する
まず、ゲーム内で素材がどのように表示されるのかを確認します。
ゲーム全体の画面サイズだけでなく、立ち絵やアイコンなどが実際に表示される範囲も考えて仕様を決めましょう。
立ち絵は表示範囲を考える
立ち絵の下部がテキストボックスで隠れる場合や、画面端から人物が表示される場合があります。
画面レイアウトがある程度完成しているなら、スクリーンショットや簡単なワイヤーフレームを資料として渡す方法もあります。
背景透過が必要か確認する
キャラクターやアイテムを背景の上に重ねて表示する場合は、透過画像が必要になることがあります。
どの素材を透過させる必要があるか、実装担当者と確認してから指定してください。
必要なファイル形式を確認する
完成データとして何が必要なのかを事前に確認します。
実装用の画像だけでよいのか、編集可能な制作データも必要なのかによって依頼内容が変わります。
レイヤー分けが必要か確認する
差分の切り替えや演出のためにレイヤー分けが必要な場合は、必要なパーツを具体的に伝えます。
「可能な限り細かく分けてください」ではなく、「目と口を差し替えたい」「前景だけ別に動かしたい」など、目的を伝えたほうが必要な構成を相談しやすくなります。
複数のゲームイラストを発注するときの管理方法
ゲーム用素材が増えるほど、制作状況や納品データを管理する必要があります。
素材ごとに識別できる名前を付ける
「立ち絵1」「立ち絵2」だけでは、素材が増えたときに内容を判断しにくくなります。
キャラクター名や表情などを含め、何のデータかわかる名前にしましょう。
ファイル名の命名規則を決める
たとえば、次のようなルールがあります。
| 素材 | ファイル名例 |
|---|---|
| キャラクターA・通常 | char_a_normal.png |
| キャラクターA・笑顔 | char_a_smile.png |
| キャラクターA・怒り | char_a_angry.png |
| 背景・教室 | bg_classroom.png |
| イベントCG・告白シーン | cg_confession.png |
英語で付けることが正解というわけではありません。日本語、ローマ字、番号など、制作側と実装側が共通して理解できるルールなら管理できます。
重要なのは、途中で命名方法が変わらないよう、最初にルールを決めて共有することです。
納品状況を一覧で管理する
素材一覧に進行状況の項目を追加して管理する方法もあります。
| 素材名 | 状況 |
|---|---|
| キャラクターA 立ち絵 | 納品済み |
| キャラクターB 立ち絵 | 制作中 |
| 背景:教室 | ラフ確認中 |
| 背景:街 | 依頼済み |
| イベントCG:戦闘シーン | 未依頼 |
ステータスの名称に決まりはありません。制作体制に合わせて統一してください。
修正履歴を残す
複数の素材を同時に制作していると、「どの素材について何を修正依頼したのか」が混同しやすくなります。
素材名、修正を依頼した日、修正内容、対応状況などを記録しておくと確認しやすくなります。
特に複数人のチームで制作する場合は、担当者以外でも現在の状況を確認できる状態にしておくと管理しやすくなります。
ゲームイラストを依頼する絵師の選び方
ゲームイラストでは、作風だけでなく、必要な素材や発注方法に対応できるかも確認しましょう。
ゲーム用イラストの制作実績を見る
立ち絵、差分、イベントCG、背景など、自分が必要としている素材に近い制作実績があるか確認します。
ただし、ゲーム制作の実績がないから依頼できないわけではありません。一枚絵やキャラクターイラストなども含め、希望する仕上がりに合うかを判断しましょう。
必要な素材と作風が合うか確認する
キャラクター、背景、アイテムなど、絵師によって得意な分野は異なります。
すべてを1人に依頼することを前提にせず、必要に応じて担当を分ける方法もあります。
差分・複数点の制作に対応しているか確認する
大量の差分や複数素材を依頼したい場合は、対応可能な点数や納期を確認しましょう。
通常の個人依頼とは受付条件が異なる場合もあるため、制作点数を最初に伝えることが重要です。
継続発注できるか確認する
ゲーム開発中に、キャラクターや差分、イベントCGなどを追加したくなることがあります。
将来的に追加依頼する可能性があるなら、その予定を最初の相談時に伝えておくと、継続して対応できるか確認できます。
ただし、継続対応できるかは絵師のスケジュールなどにも左右されます。将来の対応を当然のものとは考えず、その都度相談しましょう。
納期や連絡方法を確認する
複数素材を発注する場合は、納期だけでなく、連絡方法や進捗確認の方法も確認しておくとやり取りしやすくなります。
依頼したい絵師そのものが決まっていない場合は、「絵師の探し方を初心者向けに解説|依頼したいイラストレーターの見つけ方」も参考にしてください。
ゲームイラストを依頼するときの納期の考え方
ゲームイラストでは、画像が納品された後にも、実装や表示確認などの作業が残ります。
ゲーム公開日から逆算する
公開予定日とイラスト納品日を同じ日にせず、納品後の実装や確認に必要な期間も確保しましょう。
実装・確認期間も含める
納品されたデータを実際にゲームへ組み込むと、表示サイズ、配置、UIとの重なりなど、制作画面だけでは気づかなかった点が見つかる場合があります。
こうした確認を行う期間も含めてスケジュールを組みましょう。
複数素材は優先順位を決める
すべての素材が同じ日に必要とは限りません。
ゲーム制作を進めるために先に必要な素材を整理し、依頼先と相談しながら納期を決める方法があります。
段階的に納品できるか相談する
複数点を依頼する場合、完成した素材から順番に納品してもらえるか相談する方法もあります。
ただし、ラフ確認の有無や分割納品への対応は絵師によって異なるため、依頼前に確認してください。
ゲームイラストの著作権・利用条件で確認すること
販売・収益化するゲームで利用できるか確認する
有料で販売するゲーム、広告や課金などで収益化するゲームに利用する場合は、その用途を依頼時に伝えてください。
「商用利用」という言葉が示す範囲や追加料金の有無は、絵師や依頼サービスによって異なる場合があります。
「ゲームで使います」だけではなく、販売予定の有無や利用方法まで具体的に伝えて確認しましょう。
著作権譲渡と利用許諾は別
イラストの制作料金を支払っただけで、著作権が当然に依頼者へ移るわけではありません。
著作権そのものを譲渡することと、合意した条件の範囲でイラストを利用できるよう許諾を受けることは別です。
ゲーム制作で必要な利用範囲を整理し、依頼時の取り決めを確認してください。
ゲーム以外への利用も確認する
ゲーム本編だけでなく、ストアページ、SNSでの告知、PV、公式サイト、広告、グッズなどにもイラストを使用する予定がある場合は、その用途も伝えておきましょう。
最初に合意した範囲とは異なる用途で後から利用したくなった場合は、使用前に確認してください。
加工・トリミング・文字入れを確認する
ゲーム実装では、画像の拡大・縮小、トリミング、文字やエフェクトとの合成などが必要になる場合があります。
文化庁の著作権契約マニュアルでは、イラストのサイズ変更、色調の変更、縦横比の変更、一部切除などについても、著作者人格権の一つである同一性保持権の問題が生じる可能性があると説明されています。
そのため、実装上予定している加工がある場合は、依頼時に具体的な内容を伝え、どの範囲まで認められるか確認しておきましょう。
クレジットと実績公開を確認する
ゲーム内や公式サイトなどで絵師名をどのように表記するか確認しましょう。
また、ゲームの発売・公開前にイラストを公開されたくない場合は、絵師が制作実績としてSNSやポートフォリオへ掲載できる時期についても相談しておくと安心です。
著作権、商用利用、二次利用については、「イラスト依頼の著作権は誰のもの?商用利用・二次利用・著作権譲渡を解説」で詳しく解説しています。
ゲームイラストを依頼する流れ
一般的には、次のような流れで進めます。
- ゲームで必要な素材を洗い出す
- 素材の優先順位を決める
- 依頼したい絵師を探す
- 受付条件・料金・利用条件を確認する
- 素材一覧・発注書を作る
- 依頼内容を伝えて見積もりを確認する
- 制作内容・料金・納期などの条件を決める
- 依頼先の方法に従って支払いをする
- 必要に応じてラフや方向性を確認する
- 制作してもらう
- 完成データを確認して納品を受ける
- ゲームへ実装して表示を確認する
- 必要があれば、事前に決めた範囲で修正を相談する
ラフ確認、支払いのタイミング、修正対応などはサービスや絵師によって異なります。依頼先が案内している方法を優先してください。
イラスト依頼全体の基本的な流れについては、「イラスト依頼の方法|初めて絵師に頼む流れ・準備・注意点」も参考にしてください。
ゲームイラスト依頼でよくある疑問
ゲームが完成していなくても依頼できますか?
完成前でも依頼できる場合があります。
ただし、必要な素材、用途、サイズなどが決まっていないと、正確な見積もりや制作が難しくなることがあります。
ゲーム全体が完成していなくても、依頼する素材に関係する仕様はできるだけ整理しておきましょう。
キャラクター設定だけで立ち絵を頼めますか?
対応している絵師であれば依頼できる場合があります。
ただし、文章からキャラクターの外見や衣装を新しく考える場合は、立ち絵制作に加えてキャラクターデザインの工程が必要になる可能性があります。
差分はあとから追加できますか?
対応可能な場合もありますが、絵師のスケジュールや元データの状態などによっては難しい場合もあります。
後から必要になりそうな差分がわかっているなら、最初の依頼時に相談しておきましょう。
ゲームが売れた場合、追加料金は必要ですか?
契約内容や利用条件によって異なります。
売上や販売数に応じた追加料金が設定されているとは限りません。一方で、販売利用そのものに別料金が設定されている場合もあります。
ゲームを販売する予定がある場合は、そのことを依頼前に伝えて料金と利用条件を確認してください。
同じ絵師にすべての素材を頼んだほうがいいですか?
必ずしも1人へまとめる必要はありません。
同じ絵師へ依頼すると絵柄を統一しやすい一方、キャラクター、背景、UI周辺素材などを、それぞれ得意な制作者へ分ける方法もあります。
ゲームの規模、求める統一感、予算、スケジュールなどから制作体制を決めましょう。
SKIMAを初めて利用する方へ
SKIMAでは、ゲームに使用するキャラクターや一枚絵などを制作しているクリエイターを探せます。
2026年8月時点では、招待リンクから新規登録し、所定の条件を満たすと、3,000円以上の取引・商品で使える1,000円分クーポンなどの招待特典が案内されています。
1,000円クーポンを受け取ってSKIMAでゲーム用イラストを依頼する
※招待特典の内容や利用条件は変更される場合があります。登録・利用時にSKIMA公式サイトで最新の条件をご確認ください。
※この招待リンクを経由して所定の条件を満たした場合、絵師ナビにもSKIMA内の紹介特典が付与されます。絵師ナビはSKIMAの公式運営・関係者ではありません。
まとめ|ゲームイラストは素材一覧と仕様を整理してから依頼しよう
ゲームイラストでは、立ち絵、差分、イベントCG、背景、アイテムなど、複数種類の素材が必要になる場合があります。
今回確認した公開商品では、ゲーム用立ち絵30件を価格の安い順に並べたときの中央の金額は8,000円でした。一方、スチル・イベントCGや背景では価格帯が異なり、ゲームイラスト全体を一つの金額で相場化することはできません。
依頼前に「何を何点作るか」を洗い出し、素材ごとの用途、サイズ、形式、差分、納期などを発注書にまとめると、絵師と条件を共有しやすくなります。
- 必要な素材を一覧にする
- 素材ごとに用途と優先順位を決める
- サイズ・形式・差分などの仕様を整理する
- 実装後の確認期間まで含めて納期を考える
- 販売・告知など予定している利用方法を伝える
- 依頼内容に合う絵師を選ぶ
まずは素材一覧を作り、「何が決まっていて、何がまだ決まっていないのか」を整理するところから始めてみてください。


